部門や組織の壁を超えてデータを共有し
新たな顧客価値を生む「CX経営」の実現

顧客接点ごとのCX(顧客体験)向上や部分最適を超えて、カスタマージャーニーを通してCXの全体最適化を図るには、部門や組織の壁を超えたシームレスなデータ共有が必要だ。そのうえで、外部データ、第三者が保有するデータなどとつなげることで、データが新たな価値を生むことになる。その要諦をSCSK執行役員の蔦谷洋輔氏に聞いた。

CX経営の実現を
全方位的に支援する

部門や組織の壁を超えてデータを共有し新たな顧客価値を生む「CX経営」の実現SCSK 執行役員 ビジネスソリューション事業部門 AMO第二事業本部長兼コンタクトセンターサービス事業本部長 蔦谷洋輔YOUSUKE TSUTAYA1989年シーエスケイ(現SCSK)入社。2008年経営管理部長。2009年クロスインダストリグループ統括担当、PrimeTiassビジネスの立ち上げおよびAMO事業の立ち上げに従事。2017年ソリューション事業部門AMO第三事業本部長。2020年より現職。

 ITサービス大手のSCSKは、基幹系システムやCRM(顧客管理システム)などの導入・運用支援で数多くの実績を持つ一方、拡張性や信頼性などの点で高い評価を得ているコンタクトセンター向けクラウド音声基盤サービス「PrimeTiaas」(プライムティアーズ)をサービス提供している。

 現在は「次世代コンタクトセンター基盤」の構築に力を入れており、音声主体であるコンタクトセンターの顧客対応を、AIやチャットボットなどの技術でノンボイス(非音声)対応に置き換えることで、作業の効率化やオペレーターの負荷軽減をさらに推し進めようとしている。

 この次世代基盤構築には、コンタクトセンターの運営業務を受託するグループ会社、SCSKサービスウェアが蓄積した知識とノウハウも活かされている。

「SCSKサービスウェアがこれまで蓄積してきた顧客対応のナレッジをPrimeTiaasに搭載したAIに学ばせ、チャットボットで自動対応させるといった仕組みを目指しています。また、SCSKサービスウェアのナレッジをもとにFAQを作成してPrimeTiaasのメニューに加えれば、電話や有人チャットによる顧客対応の品質も上がります」。そう語るのは、SCSK執行役員の蔦谷洋輔氏である。

 SCSKは次世代基盤の構築によって、コンタクトセンターの作業効率化や、オペレーターの負荷軽減だけでなく、デジタル化されたVOC(顧客の声)をマーケティングや商品開発に活用することで、ユーザー企業の「CX経営」を全方位的に支援することを目指している。

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