クーパービジョン・ジャパンは、ユーザーの「目の健康と安全を守る」ことを念頭に置くソフトコンタクトレンズの専業メーカーだ。コンタクトレンズの在り方を考え、独創的な製品の開発と、眼科医の処方に基づくコンタクトレンズ販売手法を徹底し、眼科医らの信頼を得ながら急成長を遂げている。
「クーパービジョン・ジャパン」は、米国カリフォルニア州サンラモンに本拠地を置くクーパービジョン社の日本法人。クーパービジョン社は世界でトップクラスのソフトコンタクトレンズメーカーであり、世界100カ国以上に販売拠点を持つグローバルカンパニーだ。
眼科医の処方に基づくコンタクトレンズの販売を厳守
井上佳子 代表取締役社長
クーパービジョン・ジャパン社は2001年に設立※1され、コンタクトレンズ事業を開始した。同社では当初から一貫して眼科医の処方に基づくコンタクトレンズの販売という形態を厳守しながら、高品質でユニークな製品開発に努め、着実にシェアを伸ばしてきた。
最近では手軽に装用されがちなコンタクトレンズだが、実は薬機法における分類では、腎臓透析器やAEDと同様に高度管理医療機器に分類されていることはあまり知られていない。「ユーザーの目の健康に関わる製品を販売している」という責任感と矜持(きょうじ)が同社の成長を支えてきたのだ。
同社の井上佳子社長は「クーパービジョンには、“『見る』という日々の経験を、もっと素敵なものに。”という理念があります。私自身、30年以上もコンタクトレンズを使っており、『見る』という経験が、より良いものになってほしいという強い『思い』があります。この『思い』は当社だけでは実現できません。コンタクトレンズは眼科医の定期的な検査に基づいて処方される製品なので、当社は眼科医やコンタクトレンズ販売店などのパートナーと信頼関係を構築し、そうしたアイケアプロフェッショナルが認める製品の開発に努めているのです」と語る。
拡大画像表示
クーパービジョンの取り扱う製品にはワンデー・2ウィーク使い捨てタイプのコンタクトレンズがあり、その中でも近視用・遠視用、乱視用、遠近両用など、さまざまなニーズに適した幅広いラインアップを提供しており、これらの製品がユーザーに多くの選択肢を提供している。高品質な製品のベースにあるのが、「ものづくりへのこだわり」だ。例えば同社の主力製品でもある「マイデイⓇ」は、これまで実現が難しかった「高い酸素透過性※2」と「やわらかさ※3」を両立させた独自の素材スマートシリコーンⓇ素材を採用した製品。酸素がたっぷり届き、快適な付け心地※4を実現したことで、ユーザーのニーズに応えている。
「日本のコンタクトレンズ市場は、米国に次ぐ世界第2位の規模です。日本の消費者が求めるクオリティーは高く、日本のユーザーの声は米国本社でも非常に尊重されており、製品の品質改善や開発に取り入れながら品質の向上に取り組んでいます」(井上社長)
※1 2001年にオキュラーサイエンス設立。2005年にクーパービジョン・ジャパンに社名変更
※2 近視・遠視用レンズ酸素透過率Dk/t=100@-3.00D、乱視用レンズ酸素透過率Dk/t=80@-3.00D
※3 弾性率 0.4MPa ※4 装用感には個人差があります