大阪に本社があるPPFパートナーズ。まだ若い会社だが、品質の良いシステム開発で急成長を遂げている。同社が掲げる理念は"いい人づくり"。独自の採用基準で、技術一辺倒ではないコミュニケーション力のある社員を採用、顧客から「やり切る力」が評価されている。
岡田和人代表取締役
設立は2015年、当初は通信機器の販売を行っていたが、顧客からシステム開発の依頼が多くなったため、2年目からシフトチェンジして業容を拡大した。ソフトウェア大手から開発案件を機能ごとに受注するほか、中小企業からは業務系システムの開発をダイレクトで受注している。19年の年始から、会社としての付加価値を高めるために社内での仕事を増やし、客先常駐と社内開発の割合を半々にする方向性を打ち出している。
「当社の特徴は、開発経験に関わらず、人柄重視で未経験のエンジニアを多く採用してきたこと。スキルは後からでも教えることができますが、心根は教えられません。当社の企業理念は“いい人づくり”。“よきものづくり”は“いい人”からしか生まれないという信条を持っています。ですので、チームメイトとして働きたい仲間かどうかを考慮し、人柄を重視した採用を行っています」
こう語るのは、創業者である岡田和人社長だ。
山本摩耶氏
人事部の山本摩耶氏は、採用の基準として「もちろん新人研修は実施するのですが、会社に入ってゼロから全て教えてもらおうというスタンスの人は難しいです」と説明する。実務の経験はなくてもプログラミングに興味を持ち、基礎的な技術は自分で学んで身に付ける姿勢を持つ人を歓迎する。採用試験は、ポートフォリオの提出、または1週間ほどかけて課題に取り組み、エンジニアとしての適性とセンスを見る。「人柄で評価されるのは、チームで開発することが多いので、周囲の人たちとコミュニケーションが上手にできる人。面接では素の顔を見せて打ち解けられる人を評価しています」と山本氏は言う。