新しいターゲットは、これまであまり力を入れてこなかった、工務店などの中小零細の建築業や士業(弁護士・行政書士・司法書士など)、自動車整備の会社や学習塾など。いずれもコンシューマー向けのサービスを展開している業種である。営業をかける地域は、コロナ禍で身動きが取れなかった1都3県を除き、東北を中心に全国の地方への営業を積極的に進めた。
廣瀨社長が手にしているのは「エス・ケイ通信社員BOOK」。全社員を一枚岩にする「大家族主義」などの理念が掲載されている
「会社が大変なときだからこそ、力を合わせてやらせてくださいと、一人一人がオンラインを含めた営業を継続してくれたのです」
"変化対応型スピード経営"で
コロナ禍を乗り切る
新しいターゲットとなった業種は、ウェブマーケティングがあまり浸透しておらず、これまでエス・ケイ通信が培ってきたノウハウを導入することで、大きな効果が出た。特に地方の中小零細の会社は採用に悩みを抱えているところが多いため、自社の採用サイト開設の提案に力を入れた。
東京国際フォーラムで行われた「第22期経営方針発表会及び第21期表彰式授与式」での表彰式の様子。同社では七つの部門で対象となる人物を表彰している
「今の若者は、就活時にはもはや採用サイトをあまり見ません。例えば仕事を探している方であれば、『地域・業種・職種』とGoogleで検索して仕事を探します。そのため、採用情報サイトにお金をかけて掲載するより、自社で採用サイトを作ってSEO(※2)対策をすることを提案。実際にそれで採用を実現するお客さまが増え始めました。その成功例をインタビュー動画にして営業ツールとして使用、説得力を携えて営業活動を行ったのです」(廣瀨社長)
※2「SEO」…… 検索エンジン最適化