三井倉庫ロジスティクスのコーヒーマシン販売事業をパイロットモデルとする「テクニカルロジスティクスプラットフォーム」は、DX時代の社会インフラサービスへ発展する可能性を秘めている。同社が描く物流の未来を聞いた。
三井倉庫ロジスティクス
営業本部 ビジネスソリューション統括
兼 事業開発部 部長
松川健一執行役員
営業本部 ビジネスソリューション統括
兼 事業開発部 部長
松川健一執行役員
三井倉庫グループの中核事業会社の一つである三井倉庫ロジスティクスは、スイスに本社を置くFRANKE(フランケ)の業務用コーヒーマシンの日本正規販売店として調達・販売にとどまらず、メニュー設計やIoTの活用といったビジネスコンサルテーションを行っている。コーヒーの味はもちろんだが、FRANKE製品の大きな特徴はIoT機能が搭載されていること。双方向通信により、遠隔でさまざまな情報をモニタリングすることで、予防保全を行い、マシンが停止することによる販売機会のロスを減らすことや、先回りしてコーヒー豆やマドラーの補充をすることもできる。
しかしなぜ、物流大手の同社がコーヒーマシンビジネスに乗り出したのか。松川健一執行役員は、独自の販売網を築いていたFRANKEからコーヒーマシンのサービスパーツ管理業務を委託されたことがきっかけになったと話す。
「サービスパーツの管理業務や供給が軌道に乗ると、次にコールセンター業務やマシーンのお店への搬入設置業務というように委託の範囲が広がりました」
テクニカルロジスティクスプラットフォームの特徴は、司令塔となるコントロールタワー、在庫管理などを担うオペレーション、メンテナンスや修理のワークショップ機能を持つテクニカルロジスティクスセンターの存在
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FRANKEのニーズに応えることができたのは、同社が図1のようなBtoB、BtoCの両チャネルにおいて、日本全国をカバーする「テクニカルロジスティクスプラットフォーム」というビジネスモデルを構築していたからだ。