これまでの事業承継をメインとしたM&A仲介とは異なる、新たなコンセプトを掲げた「M&A新世代」が急激に存在感を増している。その中でもM&Aベストパートナーズは、事業成長のためにM&Aを行う「成長型M&A」を提唱。譲渡後も経営者として残り、会社の成長を図る経営戦略としてのM&Aを推進し、数々の優良企業をさらなる躍進へと導いている。
これまでのM&Aの多くは、他社に売却することで事業を存続させる「事業承継」のための取引が一般的であり、売主は後継者のいない高齢のオーナーが多かった。一方、M&Aベストパートナーズが提唱するのは、「成長型M&A」である。売却後もオーナーが経営者として残ることを前提に、自社の経営体力を強くする目的で買主企業の傘下に入るという新しい形のM&Aだ。
齋藤達雄
代表取締役社長
齋藤達雄社長は「私たちがサポートをする売主のオーナーの半数以上は30~50代と若く、さらに成長中の黒字企業が95%を占めます。周囲から『なぜこんないい会社が?』と疑問に思われる優良企業が、当社の提案するM&Aを選んでいます。成長型M&Aは、買主側にとっても、社長が代わるリスクを避け、安定した収益を見込めるというメリットがあります」と語る。
あらゆる産業で国内市場が縮小する中、いかに優良企業であっても、自助努力だけで成長し続けることは難しくなっている。松尾直樹副社長は、「最近はオーナー権を捨ててでも、大手の支援を受けて会社を成長させたいと考える合理的な経営者が増えてきた」ことを実感し、手応えを感じているという。
ただ成長型M&Aは、まだ認知度が低い。「会社を譲渡して利益を確定した後も、社長として残ったまま今まで通りの体制で仕事ができ、会社を成長させられるM&Aがあります、と伝えると、オーナーの方々は驚きます。そして成長への選択肢の一つとしてM&Aを考え始めるのです」。