アスクル専用物流センター
JMTが選ばれた理由とは
葛西トラックターミナル内に建設するEC業界大手・アスクルの専用物流センター。地上5階建て・延床面積約5万6000平方メートル、2021年8月に竣工予定
他方、ターミナルを取り巻く立地環境も急速な変化を遂げた。環状7号線の外周部に建設されたJMTの4カ所のターミナルは、開業当初こそ都心の周辺部という位置付けだったが、急速な首都経済圏の拡大でいまや”中心”ともいえる立地に様変わりした。そのことが、同社のターミナルに「ラストワンマイルの配送拠点」という新たな価値を付加することにつながっている。
その象徴的な事例が、葛西トラックターミナル(東京都江戸川区)内に建設するEC業界大手・アスクルの専用物流センターである。21年8月に竣工を迎える予定の同センターは、地上5階建て・延床面積約5万6000平方メートルの規模で、アスクルは首都圏におけるBtoB事業の戦略的拠点として運営していく。「東邦HDさまに続き、成長著しいEC業界大手のアスクルさまに選んでいただけたことで、当社のターミナルの立地優位性が改めて証明されたと考えています」と手応えを見せる。
”選ばれた”理由は立地優位性だけではない。同社のターミナルは、東京都の地域防災計画で23区内の陸上施設として唯一、災害時における物資輸送の拠点として広域輸送基地の指定を受けている。また、免震構造の採用や72時間稼働の非常用自家発電設備の導入などソフト・ハード両面から災害時における事業継続性を担保している。東邦HD、アスクルともJMTが取り組む”災害に強いトラックターミナル”を高く評価した。秋山社長は「公共ターミナルの使命として、プライベートセクターでは難しいレベルの投資を続けてきました。物流の事業継続性が重視される時代を迎え、当社の一貫した姿勢が新たな強みとして評価されるようになってきたと捉えています」と語る。