環境への責任と持続可能性をビジネスの重要な鍵として位置付け、信頼性の高い航空会社として知られるカタール航空。エアバスA350をはじめとする燃費効率のよい双発機への戦略的な投資により、危機的な状況下でも継続的な運航を可能にした。

パンデミックの危機的状況の期間も
運航を続ける

環境を配慮し、エアバスA350を最も多く運航。危機的状況下で真価を発揮燃料効率のよい最新鋭の「エアバスA350」。カタール航空では52機を保有している

 新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まって以来、世界各国の入国制限が厳しくなり、運休を選択する航空会社が相次いだ。その中でもカタール航空は、世界の関係機関と連携しながら、本国への帰国を望む人々のために運航を停止しなかった。 

 同社のネットワークは、危機的状況下でも、世界30の就航都市と週150便の運航を下回ることはなく、4万7000便以上のフライトで280万人の帰国支援を実施。日本からもエアバスA350型機で成田-ドーハ線の運航を続け、中東、アフリカ、南米、欧州への帰国を、さらにJICA(国際協力機構)などの公的機関や日系企業海外赴任者の帰国も支援した。

「IATA(国際航空運送協会)のデータによると、2020年4月の有償旅客キロ(有償旅客の輸送距離)は13億キロメートルを超えて、世界市場の17.8%のシェアを記録し、世界1位の輸送量となっています。現在は各国の入国規制の緩和に合わせて運休路線を徐々に再開、週700便以上のフライトを世界125以上の都市へ運航しつつ、帰国支援の取り組みも継続的に行っています」

 そう語るのは、同社のチエリー・アンティノーリCCO※(最高商務責任者)だ。

 特筆すべきは、コロナ禍の中での懸命な努力と献身を称えて、世界中の医療関係者に10万枚、教育従事者に2万1000枚の無料チケットを提供したこと。また、入国規制の変更によりフライトの延期や欠航を余儀なくされた場合でも、無料の予約変更など柔軟な予約オプションでサポートするなど、危機的状況でのサービスとオペレーションは際立っている。

※「CCO」……Chief Commercial Officerの略。