――英語以外の言語で「ad:tech」のカンファレンスを行っているのは、東京会場だけだと聞きます。

武富 ad:techは世界6ヵ国10都市で実施していますが、英語以外での実施は東京だけです。

高広 グローバルを意識した時、「英語」は大前提ですね。

武富 グローバリゼーションに応じた英語などというと、テクニカルタームを覚えることと勘違いする人もいますが、大事なのは基礎的な正しい英語です。

高広 単に人と交流するための英語ではなく、「相手を混乱させない英語」「サバイブ(生き残り)をかけた英語」を身に付けるべきです。例えば“many”と“a lot of”のどちらを使うのが適切かを、自然に即座に判断できるような感覚です。

武富 他には、「ad:tech」などでスピーチをする海外のエグゼクティブの話し方、言葉の選び方などに学ぶのも有効です。彼らのスピーチは、英語を外国語として使う人たちに混乱を与えない言葉を選んで話すという意味でとても秀逸です。

グローバルの中の自分や
企業を考える機会に

――「ad:tech tokyo 2012」の目的と、参加者へのアドバイスを聞かせてください。

武富 海外の情報をただ聴いて刺激を受けるだけでなく、セッションに積極的に参加してもらい、マーケティングのセンスを「特訓」してもらう場になればと考えています。

高広 展示会やカンファレンスのなかには「ITビジネスショー」と化しているケースもあります。「ad:tech tokyo 2012」には、デジタルマーケティングの本質的な部分に斬り込んでほしいと期待しています。