中村 デジタルマーケティング時代の広告は、決して「作ったら終わり」ではない、ゴールのない挑戦だと思います。潜在ユーザーの声を基に不断の改善を図っていく。その地道な取り組みの連続が高効率、高効果のコミュニケーションに結び付いていくわけですね。

平野 デジタルマーケティングの進化とともに、クリエイティブも変わり続けなければならないと思っています。

 例えばトヨタマーケティングジャパンは9月1日、スマートフォン向けのCM配信アプリ「スマートCM」をリリースしました。ユーザーがさまざまな企業のCMをスマートフォンで視聴して、CM評価などのアンケートに回答すると、被災地復興支援のための寄付などに交換可能なポイントを入手できるアプリです。

 テレビでは番組と番組との間でともすれば見過ごされがちなCMですが、能動的に視聴していただくことで、より多くの潜在ユーザーに企業が伝えたいメッセージを届け、CMの価値向上につなげていきたいという狙いがあります。

 こうしたさまざまな挑戦を通じて、新しいコミュニケーションのあり方を積極的に模索していくべきではないでしょうか。

 

■Information
平野、中村両氏が登壇する「ad:tech tokyo 2012」の詳細は、下記のURLよりご覧いただけます。
http://www.adtech-tokyo.com/ja/

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