エス・エー・エスは長年、勤怠管理システム「勤労の獅子(きんろうのしし)」を提供。導入企業は勤怠管理業務の削減や、活動時間の見える化による生産性向上など、さまざまな導入効果を上げている。また同社はコロナ禍以前から、時差通勤やテレワークを積極的に導入し、いち早く働き方改革を実現、その知見も含めて商品を展開してきた。働き方の多様化が加速する中で、勤労の獅子はどのような成果を上げられるのか? 同社の青山秀一代表取締役と担当者に聞いた。
業界に先駆けてワーク・ライフ・バランス、時差Bizを実現
コロナ禍以降、時差通勤や在宅勤務、モバイルワークを主としたテレワークなど、働き方の多様化が加速している。そこで問題となるのが勤怠管理だ。オフィスに常駐しない社員が増えることで、新たな勤怠管理システムが求められている。エス・エー・エスの提供する「勤労の獅子」は、そんな多様な働き方に対応する勤怠管理システムとして、今注目を集めている。
青山秀一 代表取締役
エス・エー・エスは、大手企業の基幹業務系システムの業務設計、インフラ構築から開発・保守を行うSI事業部と、勤労の獅子を展開するクラウド事業部を擁するIT企業である。もともと同社自らが、コロナ禍以前から、時差通勤やテレワークなどの働き方改革を積極的に推進してきた。その理由を創業者である青山秀一代表取締役はこう説明する。
「当社は、″全メンバーの生活水準の向上を図ると共に社会の笑顔に貢献していく″を経営理念の一部に掲げており、以前から働きやすい環境づくりに積極的に取り組んできました。IT業界は残業が多いイメージがあり、実際に当社も残業時間が多かったのですが、それをなんとか改善しようと、まず全社で長時間労働の削減に向けて努力してきたのです」
小野寺寿光 取締役/管理本部 本部長
その結果、2016年度から19年度にかけて、平均残業時間が4分の3に減少。同時に“時差Biz”への取り組みもスタートした。通常9時半の出勤時間を、7時半から11時まで30分刻みで自由に選択できる制度を導入。社外へのプロモーション活動も積極的に行った結果、17年度にはその活動が認められ、東京都の“時差Biz推進賞”も受賞した。
同社管理本部の小野寺寿光本部長は、「当社には本社勤務の社員だけでなく、お客さま先に常駐して一緒に仕事をする技術者も多く、その常駐先のお客さまが“時差Biz”に参加されれば、双方にとってベストな解決策になる。そんな思いもあって、積極的なプロモーション活動を行ってきたのです」と語る。