安価で簡単にARを作成できる

「COCOAR」の特徴は、クラウド型ARサービスのため、コストが安価であることに加え、数分で簡単にARを作成できること。スタンプラリー機能やGPS機能などが付いているのでリアルマーケティングにも採用しやすく、ログを取得・解析できるため効果測定も可能になる。

 導入企業の多くは、認知度拡大、店舗集客、商品販促に悩んでいるという。なぜARはマーケティングの有効な武器になるのだろうか? 金井取締役はこう説明する。

「ARは現実にないものを表現できるため、例えばオリジナルフォトフレームで好きなキャラクターになりきるなど、ユーザーにとって"驚く""面白い"体験をさせることができます。つまりユーザー体験を向上させることで、ファンの育成ができるのです」

 今SNSはマーケティングの重要な鍵となっている。ユーザーが面白い体験をして、承認欲求が刺激されると、SNSに投稿してバズ(SNSで話題になること)が起こる。その結果、店舗への訪問やECサイトでの購買が増加し、その体験がさらに口コミの拡散につながる。これら個人のSNS投稿、写真などをUGC(ユーザー・ジェネレイテッド・コンテンツ)と呼ぶが、ARはそのUGCを発生させるトリガーとなるのだ。

 BtoC企業が求めているのは、顧客に支持され、愛され、長く売れ続けることだ。そこには1回の大きなバズではなく、継続した"小バズ"を生み出す仕掛けが必要になる。その仕掛けにうってつけなのが、ARを利用したデジタルマーケティングなのだ。