稼働状況の見える化で、ランニングコストを大きく削減
ソフトウェアソリューション事業本部
ソフトウェア基盤事業部 Hinemos担当
課長 澤井健氏
いま、自社に不可欠な課題解決策は何か――。そうした棚卸しから始める必要がある企業にとっては、NTTデータ先端技術が開発した統合運用管理ソフトウェア「Hinemos(ひねもす)」が有力な選択肢になるかもしれない。「もちろん、RPA専用の管理ツールには及ばない部分もありますが、機能とコストパフォーマンスの観点からはHinemosで十分だとおっしゃるお客様もけっこういらっしゃいます」と谷越氏は打ち明ける。
では、Hinemosによって、RPAの導入にかかわる問題はどのように解決されるのか。
「キーワードは、RPAの管理と見える化です」と話すのは、開発の責任者であるHinemos担当課長の澤井健氏だ。Hinemosが提供する、RPAのシナリオ実行やシナリオ監視、シナリオ実行端末の環境情報収集といった運用管理機能を利用することで、RPAの導入課題の解決が可能だ。各機能の詳細については、記事の最後のリンクからダウンロードできるホワイトペーパーを参照してほしい。これらの基本機能に加えて、2021年1月に新たな機能が加わった。それが、RPAシナリオの稼働状況の見える化だ。
「RPAの導入効果を測定し、さらに改善につなげていくために、RPAの稼働状況を見える化したいと考える企業は数多くあります。Hinemosでは、削減工数の把握、シナリオの成功/失敗の把握、拠点/部門単位の傾向把握という3つの観点から、これを実現していきます」(澤井氏)
稼働状況の見える化によって、もう1つ、適正なライセンス数の点検も可能になった。例えば、10台のPC端末にRPAを導入していても、実は同時に最大で5台のPC端末しか使用していなかったという場合がある。「フローティングライセンス」を使用することで、同時に使用するRPAの台数分を確保しながら、ライセンス費用のムダを削減することができるというわけだ。
大手通信A社では、数千単位でRPAのライセンスを購入し、各部門に配布していたが、稼働状況を把握できていなかった。そこで、各端末でのRPAの実行状況を収集して分析していくために、Hinemosを導入したという。
Hinemosによる稼働分析は、ダッシュボードの形で表示される。同じ作業を人手で実行した場合の時間を登録すれば、自動化による工数削減の確認ができる。シナリオの成功・失敗を日次で可視化することで、効果的なシナリオの動作品質の改善も検討できる。ライセンス分析では、指定の日付について10分単位で複数端末における同時シナリオ実行数を確認することができる。
「すでにRPAを大量に導入している企業も、これから増強を検討している企業も、Hinemosを活用してもらえれば、現在の利用状況が把握できます。整理されていない現状を見える化することが、課題解決への第一歩であり、そこから始める意義は大きいと言えます」と澤井氏は力を込める。