言葉の壁を意識させない機械翻訳を世界共通語に

分かりやすく高速なUIと
セキュリティーの徹底

「言語の壁を超え、新しい生活と仕事の様式をもたらす共通語の機能を機械翻訳として2028年までに作る」をビジョンに掲げる同社が重視するのは、普段使いのできる機械翻訳だ。根底には、長年言語の壁に苦しんできた日本人に「英語を母国語とする人と同じ体験をしてほしい」という思いがある。

「機械翻訳を日常的に利用することで、誰もが言語の違いを意識することなく、日々の業務を行える社会を目指したい」と鳥居取締役は語る。そのためにこだわってきたのが、シンプルで分かりやすいUI(ユーザーインターフェース)と高速処理の技術だ。「テキスト翻訳」では言語とモデル、文体を選び、翻訳ボタンを押すのみ。翻訳処理は高速で実行され、タイムラグを感じることがほとんどない。

 語学に自信のない人のために逆翻訳機能も提供。英語に翻訳された文章を日本語に逆翻訳することで、意図した結果が得られているかを確認できる。

 また「ファイル翻訳」では、条件を選択してファイルをドラッグ&ドロップすることでPDFのようなファイルも翻訳可能。文字装飾を翻訳後の文書でも保持する機能など、利用者のニーズに応え、翻訳以外の業務効率を上げる機能も充実している。

 こうした普段使いを標榜するとともに、高いセキュリティーレベルを維持しているのも大きな特徴だ。サーバーを自社のエンジニアだけで運用し、翻訳ログはいっさい残さない。鳥居取締役は「普段使いということは、外部に公表する以前の情報をやりとりすることになるので、セキュリティー対策は徹底して行っています」と強調する。

 一般的な翻訳サービスでは多言語翻訳の部分に第三者のオンライン翻訳サービスを利用するケースもあるが、同社は多言語オプションも自社のサーバー内で運用しているため、情報漏えいのリスクがなく、安心して利用できる(図)。

 また、同社は「国内クラウド機械翻訳で初のISO27017認証取得」「総務省の多言語翻訳の要件に準拠」などの実績を有しており、セキュリティー対策も徹底している。

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