ネット人災はどの企業でも起こり得る
もっともウェブを監視したり適正化を図っても、根本的な解決に至らないことがある。ウェブ上で発生・流出したトラブルは半永久的に残り、再発を繰り返す傾向があるからだ。
「発生しては対応するというイタチごっこから脱却するには、"書かれにくく"すること。実際にウェブ上で悪口を書く人は、その会社を辞めた人間が多いのです。それを防ぐためには、ネットのリテラシーを教える社員教育が効果的で、当社では転職サイトに書き込ませない"eラーニング研修"を実施しています。さらに根本的な解決のためには、採用前の見極めが必須。だからこそ『ネットの履歴書』で人物の健全度を事前にチェックすることが重要なのです」と三澤社長。
労働基準法の取り締まりも厳しくなり、一度入社した社員を辞めさせることは事実上困難になっている。不適切な人材配置を防ぐためにも「ネットの履歴書」は有効に活用できる。
「企業がいくら予算をかけてホームページをきれいに作っても、企業名を検索したときにネガティブなワードが出てきては、全てが台無し、企業のブランドイメージは損なわれてしまいます。ネット社会で怖いのは、ウイルスよりも人間。経営者の方々には、ネット人災はどの企業でも起こり得るということ、早期解決が大事だということを認識していただきたい」と語る三澤社長。もはや情報をおろそかにして経営は成り立たない時代なのだ。