EC戦略でヘルスケア事業に変革を起こす中小企業

DX導入で飛躍する中小企業の“いま” vol.2

コロナ禍にあって室内履きの売り上げが倍に

EC戦略でヘルスケア事業に変革を起こす中小企業フィット感抜群のスニーカー(左)と、いま一番の売れ筋、室内履き(右)

 コロナ禍のインパクトはどうでしたか?と水を向けると、

「昨年は、室内履きの伸びがすごかった。売り上げがコロナ前の2倍になりました。巣ごもり消費が始まり、外で履く靴から室内履きにニーズが全体的にシフトしていきました。さらにそのタイミングでAmazonの『プライムデー』があり、中小企業の販売事業者を支援するAmazonの特集ページに取り上げていただきました。それが伸びを加速させたように感じます」。

 指圧効果のある室内履きは、もともとカスタマーレビューで「履くだけで1日の疲れが取れる」といったコメントが付き、評価も高かった。露出の増加により同社の商品全体の認知拡大が進み、プライムデー前後で1日の売り上げが2~3割アップしたという。

EC戦略でヘルスケア事業に変革を起こす中小企業静岡市の本社社屋内には靴作りの工房がある

 赤石氏はAmazon内の広告枠に有料で広告を出す「スポンサープロダクト広告」サービスも高く評価している。

「弊社の商品をまとめて紹介しているページに誘導するので、そこで当社の靴作りへの思いやエビデンスを確認し、調整の仕組みなども知って商品を購入してくださる。商品単体での紹介より情報が伝わり、お客さまとのコミュニケーションが進みます。いま購入者の8割弱はそのページを閲覧しているようです。あと、当たり前になってはいますがAmazonプライムの配送特典はいいですね。翌日に商品が自宅に届くって、本当に素晴らしい」

 靴医学やエビデンスに裏付けられた特徴あるヘルスケア商品と、顧客の立場で考えたサービスがAKAISHIにはある。それを適切なECサイトの商品説明と広告でしっかり伝え、注文を受けたら素早く届ける。中小企業にとって、EC利用は計り知れないメリットがあるのだ。

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