使えば使うほど、機械学習によって通信環境が最適化される
正木氏は、「『Mist AI』を使えば、障害の原因を特定して、すぐに対応できるようになるので、ダウンタイムを大幅に短縮できます」と語る。
これまでのように、「つながらなくなった」というクレームを受けても、何が原因なのかが分からず、あれこれ作業をするといった無駄がなくなるのだ。大事なリモート商談や会議が始まろうとしているのに、ネットが不具合を起こして一向に直らないといったイライラも解消されるだろう。
また、目の前の障害に対処するだけでなく、将来起こり得るトラブルを見越して、未然に対策を打っておくこともできる。
例えば、あるアクセスポイントの「接続しやすさ」の達成度が毎日昼ごろに大きく下がっているとすれば、その時間帯にアクセスポイント周辺のユーザーが一斉に端末を使用し、不具合を起こす原因となっていることなどが想定される。
このように過去のログを見ながら、時間ごと、場所ごとの不具合の傾向を把握し、先んじて原因をつぶしておくことができるのだ。それによってミーティングルームなどの接続環境を常に良好に保っておけば、大事なリモート商談や会議の最中に突然、通信がつながらなくなったり、遅くなったりするトラブルは回避できる。
しかも「Mist AI」には、ただ不具合の状況や原因を「見える化」するだけでなく、AIが自動的に「最適化」してくれる機能もある。
「収集したログを基に、端末や環境の傾向を機械学習し、電波出力などを自動調整してくれるのです。AIが学習すればするほどWi-Fiにつながりやすくなるので、情報システム部門の負担はかなり軽減されるはずです」と正木氏は語る。
今後はカスタマーサポートや付加サービスの充実を進める
そもそも「Robo Wi-Fi」は、情報システム部門の担当者が1人、またはせいぜい数人しかいない中堅・中小企業でも社内Wi-Fiが効率よく運用できるサービスとして開発されている。ただでさえ、他の業務で忙しい情報システム部門の担当者の手を煩わせることなく、常に社内のWi-Fiが快適な状態で使えるようにすることを目指している。
「もともと当社は、2020年から大企業向けに『Mist AI』を提供していますが、情報システム部門の人員が少ない中堅・中小企業にもニーズが高いはずだと考え、導入しやすい月額料金制サービスとして『Mist AI』を含む『Robo Wi-Fi』をリリースすることにしました」と、正木氏は経緯について説明する。
ジェイズ・コミュニケーションは、ネットワークやセキュリティ関連のソリューションで定評があり、昨年最も優れた取り組みと実績を収めたアジア太平洋のディストリビューターとして、ジュニパーネットワークスより「2020 Juniper Networks Partner Award for APAC Distribution Partner of the Year」を受賞している。長年、ジュニパーの製品を扱っているからこそ、その特性を活かしたユニークなマネージドWi-Fiサービスをリリースすることができた。
同社は今後、「Robo Wi-Fi」のサービス内容をさらに充実させる計画だ。
具体的には、「『Robo Wi-Fi』が収集・解析する情報の監視を代行し、不具合が発生しそうになったらお客さまにお伝えするサービスなどを考えています。また、位置情報と連携し、オフィスや店舗における、混雑状況、動線管理、出社状況や出社率などが確認できるサービスや、認証機能サービスなどの追加も検討しています」(正木氏)。
最後に正木氏は、「今まで見えなかった“Wi-Fi以外”の『つながらない』原因が見える、あらかじめ『つながらなくなる』ことを予見し対処ができるという点で、『Robo Wi-Fi』はこれまでにない、非常に革新的なマネージドWi-Fiサービスだと自負しています。通信の障害によって大事なビジネスの機会を失わないためにも、ぜひご検討ください」と語った。
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