オーデマ ピゲが世界中のビジネスパーソンに支持される理由

“選択と集中”で二つのモデルラインに集中投資

ロイヤル オーク オフショア ダイバー
2021年の新作。回転ベゼルを内装することでシンボリックな八角形デザインを崩すことなく、本格ダイバーズ機能を装備する。ストラップ交換可能システムを搭載し、リゾートシーンでの幅広い用途にも応える。
WG、ケース径42mm、30気圧防水、自動巻き、パワーリザーブ約60時間。682万円(世界限定300本)

 さて、昔からの“技術による先進”は先ほど伺いましたが、改めて、オーデマ ピゲは今日に至るまで、なぜ世界中で人気を保っているのでしょう?

 ロイヤル オークについては、同社の持てる複雑機構、新機軸新技術などを全てこのモデルに投入してきたことがあるでしょう。「APルノ・エ・パピ(現オーデマ ピゲ ル・ロックル)」という超先端技術者集団が集う関連会社を擁していたことも功を奏し、スティールの高級時計、という立脚点から飛躍してラグジュアリーでコンプリケーションなイメージに昇華していった。

 現在の同社のラインアップは、音で時刻を知らせるスーパーソヌリなど一部の超複雑時計を除くと、ロイヤル オークと後ほどお話しする「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」の2ラインがメイン。見事なまでの“選択と集中”です。そういえば、「ロイヤル オーク コンセプト」といったとがった実験的モデルもあるし、カーボンファイバーやセラミック素材も早い段階からロイヤル オークに用いましたね。

柴田 充
1962年東京生まれ。広告制作会社、出版社を経てフリーに。広告やライフスタイル誌を中心に活躍。ファッションやクルマにも造詣が深い。

 希少性もあると思います。あるスイス・ブランド日本法人のトップに聞いたのですが、年間生産本数はロレックスが81万本前後であるのに対し、オーデマ ピゲは約4万本前後だとか。人気があっても増産せず、エクスクルーシブさを保っているんですね。欲しい人は多いのだけれど、なかなか入手できない。お店にもよりますが「予約」を受け付けていないモデルもあるようです。

 高級腕時計を今購入している人って、もちろん年配のお金持ちも多いのですが、30~40代半ばのビジネスパーソン、起業家、自営業者も非常に多く、コア顧客層になっていると聞きます。

 資産価値、投資効率を考えて時計選びをしている人は増えていますね。オークションハウスのサザビーズやクリスティーズのウェブサイトを調べたことがあります。高い価値を保っているオーデマ ピゲの時計は、枚挙にいとまがありません。

CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲは現代的なワーク/ライフスタイルにマッチ

CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック
一昨年のデビューから早くもブランドのピラー・コレクションに。2021年の新作であるホワイトゴールドケース・モデルは初の深みのあるスモークブルー文字盤を採用。テクスチャー感のあるラバーストラップとの組み合わせもスポーティーだ。
WG、ケース径41mm、3気圧防水、自動巻き、パワーリザーブ約70時間。357万5000円

 さて、ロイヤル オークと並び今や看板モデルとなったCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ(以下、CODE 11.59)について語りましょう。

 今秋の新作のブルー・ダイヤルとホワイトゴールド・ケースのモデルはきれいですね。今春に発表されたゴールドとブラックセラミックのコンビネーションのケースもカッコイイ。

 複雑な形状のゴールドケースにセラミックを組み合わせてくるとは思わなかった。スイスの超硬素材製造会社バンゲーターとの協業です。オーデマ ピゲならではのクラフツマンシップと“技術による先進”の伝統は受け継がれています。

 CODE 11.59の開発で培ったアイデアや技術もロイヤル オークの新作にフィードバックしたり。好循環が生まれていますね。

 最初に見たときからCODE 11.59はヒットすると思っていました。ラウンドケースを持つドレス系の「ジュール ・オーデマ」や「ミレネリー」の後継モデルなんですが、スポーティーさもある。今は薄型金無垢のドレスウオッチを着け、スーツでキメてオフィスやパーティーに行く、という時代ではありません。CODE 11.59は現代的なワークスタイルにピッタリ合うし、どこかレトロさも感じさせてお洒落。ロイヤル オークもそうですが、文字盤やケース構造を含めいろいろな要素・表情を持っている。今後の発展性があると思います。

CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ
2021年の新作。コラムホイールと垂直クラッチ採用のフライバック式クロノグラフの最新キャリバー4401を搭載。スモークブルー文字盤に際立つ細い指針はドレッシーを醸し出し、躍動感にもエレガンスを添える。
WG、ケース径41mm、3気圧防水、自動巻き、パワーリザーブ約70時間。561万円

 ラッカー文字盤のグラデーションがきれいで、スモークパープル、スモークバーガンディなどのビビッドなカラーは特に目を引きます。性能と品質に優れる新型ムーブメントも秀逸です。

 ビジネスパーソンがオールマイティーに着けこなせますよね。CODE 11.59はこれ1本でオーデマ ピゲならではの良さがほぼ満喫できる。ケース径はいずれも41ミリで淡いカラーのラバーストラップもあるから、女性にも似合います。ベルトを含めたカラーバリエーションの豊富さが素晴らしい。

問い合わせ先

オーデマ ピゲ ジャパン株式会社
〒104-0061
東京都中央区銀座6-5-13
03-6830-0000
https://www.audemarspiguet.com
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