電力/ガス業界4社について、対象期間における増収率(前年同期比)は以下の通りだった。
各社の状況を詳しく見ていこう。
関西電力
21年4~6月期における売上高は5688億円、前年同期比増収率はマイナス18.9%だった。この3カ月は同社の22年3月期第1四半期に当たる。
四半期増収率(前年同期比)は、21年1~3月期(21年3月期第4四半期)に一度プラスに転じたものの、すぐに再びマイナスに転じた。下のグラフで示した過去7四半期のほとんどでマイナス圏に沈んでいる。
今回2割弱の大幅減収となった背景には、関西電力が収益認識に関する会計方針の変更を行った影響がある。「電気事業会計規則」の改正によって、再生可能エネルギー関連の賦課金・交付金を営業収益に計上しなくなったのだ。
関西電力の決算短信によると、この変更で22年3月期第1四半期の売上高は、1365億円減少している。当四半期において、前年同期からの減少額は1326億円だったため、この会計方針の変更による減少が大きな要因であることが分かる。
加えて、電力市場の競争激化に伴い、22年3月期第1四半期における総電力販売量は265億kWh(前年同期比2.2%減)、小売販売電力量は228億kWh(同3.1%減)と、ともに前年同期の実績を下回った。
当四半期における減収は、会計方針の変更による影響が大きいが、一方で電力販売も決して好調とはいえない状況にあったといえる。
中部電力
21年4~6月期における売上高は5249億円、前年同期比増収率はマイナス23.1%だった。この3カ月は同社の22年3月期第1四半期に当たる。
四半期増収率(前年同期比)は、関西電力と同じ傾向が見られる。21年1~3月期(21年3月期第4四半期)に一度プラスに転じたものの、すぐに再びマイナスに転じ、過去7四半期のほとんどでマイナス圏に沈んでいる。
中部電力の減収も、関西電力と同様に電気事業会計規則の改正に伴う会計方針の変更によるところが大きい。22年3月期第1四半期では、会計方針の変更が1858億円の減収要因となった。当四半期の前年同期比での減収額は1574億円だったため、会計方針の変更がなければ増収となっていたことが分かる。
なお、電力・ガスの販売を手掛ける子会社、中部電力ミライズのほか、同社子会社や関連会社の合計販売電力量は273億kWh(前年同期比4.8%増)で、前年同期実績を上回った。
東京ガス
21年4~6月期における売上高は4082億円、前年同期比増収率はマイナス1.8%だった。この3カ月は同社の22年3月期第1四半期に当たる。
四半期増収率(前年同期比)は、以下のグラフに示した過去7四半期全てでマイナスとなった。
大阪ガス
21年4~6月期における売上高は3144億円、前年同期比増収率はマイナス0.9%だった。この3カ月は同社の22年3月期第1四半期に当たる。
四半期増収率(前年同期比)は、20年4~6月期(21年3月期第1四半期)以来、4四半期ぶりにマイナスに転じた。



