エキスパート育成に注力
変革を生み出す人材を
千葉県柏市にある中央学園は、新入社員から管理職までが学び続ける企業・NDKの象徴だ
NDKの変革と成長を支えるのは「人材の育成」と土屋社長は言い切る。その“本気度”は、社員などの大規模研修施設として1968年から「中央学園」(千葉県柏市)を運営している点からも見て取れる。
3万平方㍍を超える広大な敷地に建つ同学園は、「トロリ線」と呼ばれる架線や踏切、駅のホームなどの実習設備を備え、多様な技術教育や安全教育が行われている。入社後はもちろん、新たな技能の習得や資格の取得、昇進などさまざまな場面で多くの社員が研修を受け、年間の利用者数は延べ3万人に及ぶ(従業員数は2440人)。
同時にNDKは、企業文化や働き方の改革にも前向きだ。同社には元来、現場での業務を円滑かつ安全に進めるため、職場の風通しが良いという風土がある。それでも最近はそれを更に磨くために「社員の全階層でコミュニケーションやマネジメントの能力を一層向上させるための研修体制づくりに尽力しています」(土屋社長)。これは部門や地域を超えた、多様な社員による多様な意見の交換や協働を活性化させることが、変革の土壌を生み出すとの考えからだ。同じ理由により同社はダイバーシティの推進など働きがいの向上にも注力している。
福島県沖地震(2021.2)における新幹線の架線復旧作業。日本電設工業は日夜、技術で社会インフラを支えている
土屋社長は語る。
「われわれは、人が寝静まった真夜中や完成前の施設の中で進める仕事も多い“縁の下の力持ち”で、災害時には設備の迅速な復旧も担います。まさに社会に不可欠なエッセンシャルワーカーであり、社会に貢献するエキスパート集団です。そのための高度な人材が育つ環境、働きやすい環境を整えることが当社の成長の原点です。皆さんには、自信と誇りが持て、やりがいのある仕事を完遂する達成感を私たちと一緒に分かち合ってほしいと考えています」