独自開発の人工知能で
イノベーションに挑戦
サインポストが今、世の中から注目されているのがイノベーション事業。産学連携で同社が独自に開発した人工知能「SPAI」を基に、幅広い分野でイノベーションに挑戦している。
例えば17年に、「SPAI」と画像認識技術を活用した無人レジ「ワンダーレジ」を開発。これは買い物客のレジ待ち時間を大幅に短縮し、店舗運営の効率化と人手不足の課題解決に貢献できるものだ。また18年には、それらの技術に加えて人追跡技術を発明し、レジ無しスルー型の無人決済システム「スーパーワンダー」を開発。翌年、わが国が抱える課題である労働力減少を解決することを目的にJR東日本スタートアップとの合弁会社「TOUCH TO GO」を設立し、20年3月にJR線の高輪ゲートウェイ駅に第1号店舗をオープンした。
「TOUCH TO GO」が展開する無人決済システムを活用した店舗(写真は高輪ゲートウェイ店)
「イノベーション事業は、世の中にないものを創り出す覚悟を持って取り組んでいます。ワンダーレジ開発のきっかけは、レジ待ちをしている時間が無駄だと考えたから。さらにレジ自体をなくしてしまえばいいと考えて、スーパーワンダーを開発しました。破壊的なイノベーションを起こすには、短期的なもうけにとらわれず、長期的に本気で取り組む必要があります。当社は大資本を持つ企業ではありませんが、それを可能にする“創業魂”と知恵があるのです」(蒲原社長)