限りなく現実に近い体感やコミュニケーションができる次世代の仮想空間として注目を集める「メタバース」。Z世代のエンジニアたちが中心となって、その創造プロジェクトに挑んでいるのがDX(デジタルトランスフォーメーション)コンサルティングファームのRidgelinez(リッジラインズ)だ。顧客とコンサルタント、クリエーターとエンジニアといった垣根を取り払い、フラットな関係の下に進行しているプロジェクトの"世界観"に迫る。

リモート社会の在り方をメタバースで再定義するメタバースプロジェクトに取り組んでいるRidgelinez戸松研人、水野恵太、佐藤浩之、山本大貴の各氏(写真左より)

 チェンジリーダーたちに伴走し、「変革の稜線」を共に進む変革創出企業となることを目指して、2020年1月に誕生したリッジラインズ。

 DXコンサルティングファームとして、さまざまな企業のビジネス変革を支援しているが、その一方で、コンサルティングの枠を超え、顧客と共に〝新しい世界〟を創出することにも挑んでいる。

 その取り組みの一つが「メタバース」の創造だ。

 メタバースとは、現実世界さながらのリアルさで人の感覚が刺激され、参加者の分身である3D(立体)アバター同士が、互いに目の前にいるかのようにコミュニケーションを交わせる次世代の仮想空間である。

 「今最も注目されているテクノロジーの一つであり、インターネットに続く次世代インフラと言っても過言ではありません」。そう語るのは、メタバース創造プロジェクトを率いる同社プリンシパルの佐藤浩之氏だ。

 「リセットや一時停止がない永続性、現実世界との同期性などを備えているのが、従来の遠隔コミュニケーションとメタバースの大きな違いです。参加者の人数制限がなく、NFT(非代替性トークン)を使った経済圏を形成できることなどから、ビジネスや社会を大きく変える可能性を秘めています」