コロナ禍が続く中、従来の接客、販売、集客、サービスの常識を変える必要が出てきている。もちろん、そのためにSNSを活用したり、客の会員登録等のリスト化、また事業規模によっては自社アプリなどを作成する努力をしている企業も多いが、人手不足や技術的な部分で継続が難しいなど現状は課題が多い。実はそういった課題の多くをLINEミニアプリで解決できるのをご存じだろうか。
コロナ禍で消費者に起きた、行動や意識の大きな変化
行列ができる人気の飲食店。通常、客は店の入り口に設置された順番待ちリストに記名し、行列に並ぶ。そして店側はスムーズに案内するための専属スタッフを配置する。しかしコロナ禍においては、行列を作る“密”な状態が続くことに不安を感じ離脱する客も少なくない。また、最近では記名したことにより、個人名を呼ばれるのが嫌だという客、また待っている時間を有効に使いたいという客も多くいる。このようにコロナ禍を発端とした客の意識の変化に対応しきれていない店が増えてきている。
「体制を変えなければいけないと、わかってはいるけれど人材も含めてリソースが不足している」そう悩む店舗経営者も多いだろう。実はこのような課題をすぐに解決してくれるのが、今回ご紹介する「LINEミニアプリ」だ。
例えば「順番待ち」機能を持ったLINEミニアプリであれば、客は順番待ちをするときに記名をする代わりに、LINEで専用のQRコードを読み込むだけ。順番が近づくとLINEに通知が行くので案内スタッフの負担は減り、客もその場で待つ必要がなく、時間を有効に使えるようになる。
実際に行列のできる飲食店がこのLINEミニアプリを導入し、店と客の双方のストレスが軽減された上に、予約した後のキャンセル率が半分に減った例もある。
ほかにも順番待ちだけでなく、メニュー表に記載されたQRコードを読み込むだけで、LINEから注文が可能な「店内モバイルオーダー」も有用だ。コロナ禍で感染対策に細心の注意を払って営業を続ける飲食店が多い中、注文を取りに行く際の客とスタッフの接触を減らすことができるだけでなく、オーダーにまつわる工数が減るため業務の効率化やスムーズな商品提供による顧客満足度の向上も期待できる。
次ページで紹介するが、実際に店内モバイルオーダーなどの機能を有するLINEミニアプリが活用され、効果を上げている。
LINEさえあれば誰でもすぐに使えるのが強み
ミニアプリ事業企画室室長
谷口友彦氏
LINE入社後、ビジネス系プラットフォームの立ち上げや広告事業の事業戦略などを担当し、現職。
LINEミニアプリの最大のメリットは何か。LINE ミニアプリ事業企画室 室長の谷口友彦氏の答えは明確だ。
「LINEがあればすぐに使えることです。例えば店舗で何かサービスを受けるために、アプリのダウンロードを求められた経験を持つユーザーも多いと思いますが、手間がかかりますよね。逆に、店舗側としても自社アプリを利用いただくための案内や説明に人手を割かねばならない。しかし、LINEミニアプリであれば、それらが必要ないのです」
LINEは国内で9000万人(※1)の月間利用者を擁しており、人口の約7割(※2)が使用するなど人々の生活に浸透している。そのためLINEがあれば、その場でQRコードを読み込むなどするだけで、すぐにLINEミニアプリを利用開始できるのだ。
※1 2021年12月時点
※2 LINEの国内月間 9000万人÷日本の総人口1億2555万9000人(2021年9月1日現在[確定値] 総務省統計局)