賃貸物件を借りるとき、昔は親族などを連帯保証人に付けるよう要求されたが、現在は機関保証と呼ばれる家賃債務保証会社を利用するケースが多い。その家賃債務保証大手のジェイリースは主力の住宅用に加え、成長市場である事業用の両分野を手掛ける「業界オンリーワンの総合賃料保証会社」を目指している。
ジェイリース
中島 拓代表取締役社長 兼 会長
中島 拓代表取締役社長 兼 会長
家賃債務保証会社(以下、保証会社)は、入居者(賃借人)の保証審査を含む信用補完業務を行うことで、物件オーナーには家賃滞納などのリスクの緩和、入居者には部屋が借りやすくなるというメリットをもたらす。業界大手のジェイリースは、2004年2月、大分県大分市で九州地区を地盤とする保証会社として創立。16年6月のマザーズ上場を経て18年3月、東証第1部へ市場変更(22年4月からプライム市場)というように急成長を遂げている。その出発点を創業者の中島拓代表はこう振り返る。
「今から20年ほど前、連帯保証人がいないといった事情により部屋を借りられず、困っている方が増えていることが、無縁社会として問題となっていました。当時、私は大分県の青年会議所(JC)を通じて知り合った仲間たちと地域貢献や社会貢献に取り組んでいたことから、その仲間たちと共に保証人の代行を行う保証会社を設立しました」
創業当初から「お客さまに寄り添う」姿勢を大切にし、地域密着型の事業を行うため積極的に拠点を拡大、22年2月時点で29都道府県に支店を持つ。