企業経営の根幹を成すESG(環境・社会・ガバナンス)。国土交通大臣指定の確認検査機関のJ建築検査センター(JAIC)はESG思考を実践する一方、検査対象の建築物に対しても“建築物の一生”を通じて持続可能性と環境を意識し、社会に貢献している。

ESG経営の実践:“建築物の一生”を通じて持続可能性を追求するJ建築検査センター
丹野智幸
代表取締役

 2006年設立のJ建築検査センター(JAIC)は、指定確認検査機関として、建築基準法に基づく確認検査業務を基盤に、不動産投資・流通対象不動産の評価、建築基準法遵法性調査など、顧客の多岐にわたるニーズに対応する体制を整えている。

 同社の丹野智幸社長が近年実践しているのが「ESG思考」だ。「当社は長期的な視点を持ち、ESGを志向した事業を展開しています。環境に対しても社内、社外を問わずさまざまな取り組みをしていますが、検査対象となる建築物に対しては、建築から解体までの“建築物の一生”を通じて持続可能性を意識し、『公共の福祉に資する』ことを目指しています」。

省エネ法に対応し
省エネ検査体制を強化

 政府は、50年カーボンニュートラルの実現に向け、30年には新築住宅・建築物の省エネ性能を、エネルギー収支がゼロ以下となるZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)/ZEB(ゼブ:ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の水準に引き上げることを目指している。