「同時進行している各工区の状況を把握した上で、設計担当者と密な連絡を取り合い、検査がスムーズにできる体制を整えた結果、着工の遅れが解消に向かい、お客さまからは『JAICでなければできなかった』という評価を頂きました」(鈴木営業本部長)

 この例は途中からの参加だったが、危機を未然に防ぐため、「お客さまにはプロジェクトのキックオフから参加(図参照)させてほしいというお願いをしています」(鈴木営業本部長)。「指定確認検査機関はコンサルタントの仕事はできませんが、工事の進捗を見ながら、より省エネ(無駄のない)方向へ“導く”ことはできます。その結果、無駄な資材の発注を防いだり、工期の短縮による、見えないコストを抑えたりすることができるのです」。

ESG経営の実践:“建築物の一生”を通じて持続可能性を追求する

 同社が実践するESG思考は社内のみならず、建築の現場にも好影響を与えている。

ESG経営の実践:“建築物の一生”を通じて持続可能性を追求する日々の細かな打ち合わせが重要になる

 一方で、同社の社員は、限られた工事スケジュールの中で、公正な建築物の検査という指定確認検査機関の役割を果たすため奮闘する。

 丹野社長は日々、「仕事を楽しもう」と社員に話している。

「目的を前向きに捉えて責任を果たすことで自身の能力が上がり、自己実現に近づくことができるからです」

 建物の環境性能向上は社会の強い要請だ。これからも同社は強い責任感を持って社会の要請に応えることを楽しんでいく構えだ。

●問い合わせ先
株式会社J建築検査センター(JAIC)
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-13-9 渋谷たくぎんビル5階
TEL:03-5464-7778
URL:https://www.jaic-co.com/