利用者の声を反映、使い勝手のよい機能を搭載した新製品
ラインアップで最大容量の「Jackery ポータブル電源 2000 Pro」は今年4月末に登場した。消費者からより大容量のものが欲しいという要望があり、そのニーズに応える2160Whの製品だ。黒とオレンジを基調にしているのは従来と変わらないがシンプルなデザインも魅力的。電源部分が内蔵され、ケーブルだけで充電ができる使い勝手の良さも大きな特徴だ。
容量だけでなく、機能面でもさまざまな改良が加えられており、最速2時間で100%充電が可能な急速充電を実現した。従来製品と同様、日本を含め多くの国の認証を取得しているほか、製品内の温度を監視するスマート温度監視機能を搭載。大容量でも熱くなり過ぎず、安全に使用できる。
停電時や夜間でも操作しやすいように搭載したフロントライト、出力周波数50/60Hzの自動切り替え機能など、要望の多かった機能の実現は、利用者の声を大事にしている同社の真骨頂だ。
「使い方を紹介しているYouTubeなどSNSに、周波数切り替え機能が欲しいというコメントがよく付きました。もっと早く充電したいという要望や、安全性への質問も頂いています。そういった声を開発にフィードバックして新製品が誕生しました」
こういった要望は他の容量の製品に対してもあるので、今後考えていかなければならない課題だと水嶋氏は話す。
太陽光発電でサステナブルな社会の実現
今回新たにラインアップに加わった「Jackery Solar Generator 2000 Pro」は新製品の「Jackery ポータブル電源 2000 Pro」とソーラーパネル「Jackery SolarSaga 200」がセットになっている。6枚セット、4枚セット、2枚セットがあり、6枚セットなら太陽光だけで最速2.5時間のフル充電を実現する。
「停電が続いて容量がなくなったら困るとか、環境にいいからといった理由で、ソーラーパネルも一応買っておこうという方が非常に増えてきました。ポータブル電源とソーラーパネルのセットを買う顧客の比率もどんどん伸びており、今後は一つの製品として出していきます。ソーラーパネルを一緒に使うことで、ポータブル電源がより生きるということをさらに提示していきたいと思います」
再生可能エネルギーだけで満充電できる製品開発の背景には、Jackeryが持続可能なグリーンエネルギーブランドとして成長していくという矜持がある。
環境活動プロジェクトの一環として食品ロスの取り組みも
水嶋氏は、環境に配慮した製品を出していることで、自らも環境について学ばなければならないと語る。「できること、すすめよう。for Green!」というキャッチコピーで取り組みを始めたのが「Jackery Green Project」だ。第一弾が規格外のみかんを使ったドライフルーツ「ジャクリ・オレンジ」。通常なら廃棄されてしまう規格外のみかんを製品化することで、食品ロス削減に貢献している。
「いま地球の環境にとって何が問題なのか、われわれ自身が把握することが大事だと考えています。こういう小さな取り組みでも食品ロス削減につながることを学び、それを発信して皆さんにも知っていただく。今後も環境を軸にした貢献活動は続けていきたいと思っています」
太陽光での発電は環境によいのはもちろんだが、単純に実験的な面白さもある。
「実家では日中はソーラーパネルを外に出してずっとポータブル電源を充電しています。数台を交代で充電して、一部屋の電気はそれで全て賄っているんです」
天気によって充電時間がどう変わるのかなど、いろいろ試してみるのも楽しいと、水嶋氏は語る。子どもがいる家庭なら一緒に充電して、電気やエネルギーの大切さについて考えてみるのもいいだろう。
日常でもさまざまに活用できるポータブル電源。防災グッズに加えてみてはいかがだろうか。