デジタル通信黎明(れいめい)期に生まれ、携帯電話の基地局試験機などの開発・販売などを手掛け、通信インフラの発展とともに成長してきたアルチザネットワークス。国内オンリーワン企業となった今、新たな事業に進出し、収益機会の拡大と売上高100億円企業を目指す。

 世界に3社しか生き残れなかった業界がある。次世代規格の携帯電話基地局の開発にあたり、サービス時の状況をシミュレーションしてテストを行う基地局試験機業界だ。

アルチザネットワークス
床次隆志
代表取締役会長 兼 CEO

 デジタル通信黎明期の1990年12月に設立されたアルチザネットワークスは、国内の大手キャリアと連携し、常に次世代通信インフラの開発に携わりながら成長を続けてきた。これまでの主要事業は二つ。基地局試験機の開発・販売・保守を行うモバイル事業(モバイルネットワークソリューション)とパケットキャプチャ等の開発・販売・保守のネットワーク事業(IPネットワークソリューション)。創業者の床次隆志(とこなみたかし)会長によると現在、基地局試験機分野における主要プレーヤーは、同社以外、欧米に2社。日本を代表するプレーヤーはもちろん同社だ。