Kakeaiにコロナ前の100倍の問い合わせが殺到した理由

 Kakeaiの大きな特徴は、上司・部下の双方が安心して1on1を行える環境を提供したことだ。具体的な活用シーンを見てみたい。まず部下など、1on1を「依頼する」側は、Kakeaiプラットフォーム上のカレンダー機能から、上司の空いている時間を選択する。

 Kakeaiが特徴的なのは、1on1に臨む前に「人間関係」「心身の状態」「今後のキャリア」など、自分が話したいトピックと「具体的なアドバイスが欲しい」「一緒に考えてほしい」「話を聞いてほしい」など、上司に期待する対応を選択できることだ(図表1)。話したいテーマと求める対応を最初にすり合わせるため、腹の探り合いや行き違いがなく、効率的かつストレスのない1on1が行える。

 ミーティングが設定されると、上司・部下双方のカレンダーに反映され、上司には、通知が届く。実施日が近付くとリマインドもしてくれる。ビデオ通話機能が内蔵されており、1on1自体をKakeai上から行えるため、複数のサービスを併用する必要がないのも便利だ。

 一方ミーティングでは、事前に設定された「トピック」と「期待する対応」に沿いながらストレスフリーな対話ができ、メモスペースで共同編集によって記録を残せる。その内容を次回の1on1で振り返りに使ったり、必要に応じて双方の宿題を設定することもできる。自分にしか見えないメモスペースに備忘録を残すことも可能だ。

「すっきり度調査」で各現場の1on1の質を見える化

 Kakeaiの利点は1on1の後にもある。「すっきり度調査」がその一つだ。部下は、自分が受けたその日の1on1に対し、5段階のすっきり度を選択。誰がどう答えたかは明かされないため、率直な評価ができる。「すっきり度調査の結果から、上司は、自分が得意なテーマ、苦手なテーマを認識できるようになります。調査結果は月1回更新され、継続的かつ客観的にみずからのスキルを評価できます」(本田氏)と語り、Kakeaiが単に個別の1on1支援だけではなく、マネジャーの1on1の振り返り・スキル向上にも資するツールであると強調する。

 またこうしたすべての1on1から得られたナレッジは、個人情報を伏せた形で企業の枠を超えてユーザーに共有され、これまでになかった「1on1の集合知」を形成している。これによって利用企業全体で1on1の質を底上げしていくのだ。