また「R-プログラム」の一環として、同校ではキャリアデザインプログラム(進路学習)にも力を入れている。中1では、社会人として活躍する卒業生に話を聞く「職業講話」を体験。中2では、社会人としての振る舞い方を覚える「マナー講習」を、中2・中3では企業の協力を得て実際の仕事を体験する「職場体験」を行う。職場体験では、実際に、会社の会議に参加したり、店頭に立ったり、仕事を任されたりする。生徒たちにとっては大きな刺激となる。
「キャリアデザインプログラムの狙いは、社会を知ること。仕事の現場を目の当たりにし、興味のある業種についての理解を深めながら、職業観を少しずつ育てていきます。職場体験を行うことで、働く親への感謝の気持ちが芽生えることも多く、将来の仕事や進路選択を考える上で大きなきっかけになります」と大場校長は話す。
企業の協力を得て実際の仕事を体験する「職場体験」。写真左は鉄道会社で、同右は警察署で体験したときの様子。 "社会を知る"職場体験の後には、レポートにまとめプレゼンを行う「体験報告会」を実施する
同校では、これらの「R-プログラム」を通して“得意なものを伸ばし、それぞれの分野で活躍できるリーダーを育てる教育”を実践している。そのため教員たちは、生徒の欠点を指摘するのではなく、得意分野での活躍を大いに褒め、自信を持たせることに注力している。スポーツ、勉強、行事、趣味など、分野は問わず、好きなことに全力で取り組み、大きな自信を持つことができれば、不得意な分野にチャレンジする意欲も湧いてくると考えるからだ。