新校長の就任で
サイエンス教育を充実
啓明学園中学校高等学校
大坪隆明 校長
大坪隆明 校長
その啓明学園が今、力を入れているのがサイエンス教育だ。これからの時代は、どのような分野に進んでも、科学的な視点や思考力が必要になると考えるからだ。数学の分野では、早朝と放課後の補習によって基礎学力の定着を図るほか、数学と他教科のコラボ授業「マスクエスト(Math Quest)」を実施している。これは数学と理科、音楽、美術など、異なる教科を組み合わせた授業を行うことで、数学への興味や関心を引き出す試みだ。また、複数の教員が協力して、身近な話題を取り上げた「サイエンス通信」という科学的な読み物を隔週で発行している。
そして今年度から、芝浦工業大学附属中学高等学校の校長を務めていた大坪隆明氏が新校長として就任。サイエンス教育をさらに充実させていく方針だ。
「緑の多い恵まれた立地環境を生かした自然科学教育のほか、テクノロジー分野でプログラミング教育に力を入れたいと考えています。プログラミングをパソコン画面で行うだけでなく、実際にロボットやドローンを動かすことで、ものを制御する喜びを味わってほしい。プログラミングでは、事前に動きを論理的に予測する力、試行錯誤して実証していく力が身に付きます。実社会では女性のプログラマーが多く活躍するなど、プログラミングと女性の親和性は高い。理系を目指す女子生徒たちにも積極的に取り組んでもらおうと考えています」
そう語る大坪新校長。啓明学園の多様性あふれる国際的な環境と、歴史と伝統を受け継ぎながら、「目指すのは、生徒一人一人が、やり遂げたという納得感を持って卒業し、それぞれの進路に向かうこと。自ら学んでいく姿勢を身に付けてもらいたい」と生徒たちに期待する。
緑の多い恵まれた立地環境。自然科学の教育にも磨きがかかる