「国公立クラス」で受験対策を本格化
もう一つの取り組みは、今年度から高2に設置された「国公立クラス」である。担当する国公立大学研究チームの森田吉紀教諭は、クラス設置の狙いについて、「これまでも国公立大を受験する生徒はクラスに数人ほどいましたが、なかなか効率的な準備ができませんでした。そこで国公立大を志望する生徒を1クラスに集め、生徒たちが互いに良い刺激を与え合う環境をつくって、受験対策を本格的に行うことにしたのです」と話す。授業では、共通テスト対策の演習の時間を多く取り、2次試験向けの学力強化にも取り組んでいく考えで、3年後には“国公立大学20人”の合格者を出すことを目標にしている。
全国大会への出場が多い男子サッカー部をはじめ、硬式野球部や男子バスケットボール部など、スポーツ強豪校としても知られる“文武両立”の成立学園。「3年後にはあらゆる面で成立学園を進化させたい」と語る福田校長の下、学園は活発に動き始めている。
探究クラス卒業1期生から
机に向かわない楽しい
勉強があることを知りました
安齋晴花さん
合格大学:昭和女子大学、University of Stirling
進学大学:昭和女子大学
探究クラスは、お互いの解決したい問題を普段の会話として話せる楽しい場でした。授業ではグループワークが多かったため、コミュニケーション力や解決策を考える力が培われました。大学生になった今、探究クラスの授業はとても役に立っています。プレゼンテーション力などは、学生時代だけでなく、将来にも生かせると思います。探究クラスを通じて、机に向かわない楽しい勉強や学びがあることを知りました。今後は、子どもたちに探究活動のきっかけづくりができる人材になり、学びの楽しさがあることを広めていきたいと考えています。探究クラスの1期生として、大きな変化の時を経験できたことをとても誇りに思っています。
「自分を大きく変えられる」
探究クラスの学び
鈴木悠栞さん
合格大学:名古屋外国語大学、立命館アジア太平洋大学
進学大学:立命館アジア太平洋大学
探究クラスでの学びを一言で言うと、「自分を大きく変えられる」ということです。自分は何に興味があるのか、これから何をしていきたいか、日々の授業の中で徐々に見つけることができます。私の場合、外部のオンラインイベントにも参加し、ジェンダー問題や貧困問題など、現代社会の問題に興味を持ち、大学で学びたいことを見つけることができました。人前に立つことが苦手な私でしたが、自ら積極的に動くことでさまざまな経験ができ、視野を広げられることを探究クラスで学びました。成立学園の先生方は、誰もがとても親身になって対応してくれます。やりたいことを見つけたい人にとっては、とても良い環境で学ぶことができます。