基礎学力を重視
国公立大合格者が増える
青稜の教育は、先を急がず基礎学力を定着させることに特徴がある。例えば、青稜独自の「Sラボ」は、“その日に学んだことをその日に振り返る”ことを目指す自学自習システムで、学校内で学びを完結させるのが狙いだ。放課後の自習室に、専任のチューターが常駐し、学習計画の立案から相談に乗り、生徒の質問に個別に対応する。
放課後の自学自習システム「Sラボ」。 学びのサイクルを習慣化させて学力の向上を図る
ちなみに青稜では、中学も高校も特進コースなどを設けていない。クラスには多様性が必要で学力の幅のある生徒たちが切磋琢磨することで、クラスが活性化すると考えるからだ。
今春の現役合格実績では、東大や東工大など国公立大に53人、早慶上理ICUに111人、GMARCHに232人の合格者を出した。国公立大の合格者が多いのは、基礎学力重視の取り組みや、放課後の“最難関講習”など、多様な学習プログラムが成果を出しているからだという。
「受験指導の大きな特徴は“個への対応”。生徒個別の理解度や応用力と向き合いながら、きめ細かな指導を行っています。大学入試改革が進む中、教員の手厚いフォローが、近年の合格実績につながっていると思います」と青田校長は話す。
教科の特色としては、中学3年の社会科における哲学の授業がある。1年間を通じて“正義”について考え、その思索をベースに、興味のあるテーマで「卒業論文」を書き上げる。
「ここ数年、卒業論文のレベルがすごく上がっているのに驚いています。中学3年生という感受性と吸収力が高い時期に、“正義”について徹底的に考え、それをアウトプットすることは、とても意義があると考えています。その卒論を書き上げた生徒たちが、これからどんな進路を選んでいくか、とても楽しみにしています」と語る青田校長。
「3C」を実践する伸びゆく学校で、生徒たちは未来への可能性を広げている。
青稜祭や合唱コンクールと並ぶ青稜の一大行事である体育祭