毎日楽しめるつかい勝手の良いアプリにリニューアル
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どんなに優れた施策を提供していても、それが1億人超の会員の元に届かなければ価値は半減する。LMは22年1月、スマートフォンの「Pontaアプリ」をリニューアルし、UI(ユーザーインターフェース)を改善して顧客接点を拡充した。
同アプリを担当する廣田知子執行役員によると、アプリを開いたときに現れるホーム画面にPontaの「ためる・つかう」サービスをシンプルで分かりやすいアイコンで一覧表示するデザインに変え、デジタルPontaカードやau PAY(コード支払い)機能、Pontaポイントが当たる「毎日くじ」やPonta提携社でつかえるクーポンなどにアクセスしやすくしたとのこと。
例えば、アプリ画面中央のメニューはこれまで「表示を増やす」ボタンをタップしてから全メニューを表示する導線だったが、新デザインではメニューを一覧できる配置に変更した。細部にも凝っており、画面下部のメニューアイコンは、ポンタを模した耳の付いた愛嬌のあるアイコンデザインとなった。こうした小技も「Pontaアプリ」を毎日開く動機付けになる。
プロダクト統括グループ プロダクト&メディア本部長
廣田知子氏
廣田執行役員は、アプリは提携社への送客にも重要な役割を果たすと話す。
「アプリは元々、デジタルポイントカードとしてつかわれていたので、ポイントをためたりつかったりするときだけ開かれることが多かったのです。それを2~3年かけて、アプリを開いたとき情報を得られたり、ポイントがたまるゲームを楽しめたりするコンテンツを追加していきました。さらに今回、導線を整理し、毎日快適につかえるアプリとしました。提携社さまへ送客できるようなコンテンツをどうユーザーに知っていただくか、つかっていただくかというところをイメージしながらアプリのUI/UX(ユーザーインターフェース/エクスペリエンス)を決めていきました」
また、アプリの展開によってプラスチックカードでは難しかったLM側や企業側からのプッシュ配信のようなアプローチも容易になった。KDDIとの資本業務提携に伴い、au PAYとの連携も強化。KDDIの「au PAY アプリ」を別途起動しなくてもPontaアプリ内でau PAYのバーコードを表示してau PAYで決済ができることに加え、Ponta提携店舗かつau PAY加盟店であれば、Pontaカードの提示とau PAY決済の利用でPontaポイントをダブルでためられる、といったサービスの拡充も図った。さまざまな取り組みの効果は、MAU(月間アクティブ利用者数)が19年度初め~21年度末の3年間で3倍という数字に表れている。
今後5G対応のスマホが増えて扱えるデータ量も飛躍的に増えるという流れの中で、廣田執行役員は動画にも注目している。
「コンテンツに動画が増え、その表現が豊かになるでしょう。現状でもクライアントの広告をIDベースで出し分けてユーザーに最適な広告を見ていただくことが可能なのですが、5Gメインになれば広告表現そのものが変わってくると思います」
今後のアプリのさらなる進化が期待される。