激化するグローバル競争、パンデミック、脱炭素・気候変動リスクへの対応。これらの経営課題に対処するためにはDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が不可欠だが、何から手を付けたらいいのか分からない企業も多い。この課題を「技術商社×メーカー」というスキームで解決しようとしている企業が、東京エレクトロンデバイスだ。その道筋を、同社の徳重敦之社長に聞いた。
東京エレクトロンデバイス
徳重敦之
代表取締役社長
徳重敦之
代表取締役社長
DX推進の必要性が叫ばれる一方、世界的に半導体の需給が逼迫する中、DXの進展に不可欠な最先端の半導体製品やITシステムを提供するエレクトロニクス商社の役割は重要性を増している。この責務を担う企業の一つが、技術商社・東京エレクトロンデバイスである。
「東京エレクトロンデバイスには、大きく分けて三つの事業があります」と説明するのは、2015年から同社の指揮を執っている徳重敦之社長だ。
第一は半導体や電子部品、ソフトウエアなどを販売する半導体および電子デバイス(EC)事業。第二はITインフラ・セキュリティー製品などを通じて顧客にソリューションを提供していくコンピューターシステム関連(CN)事業。第三は基板(ボード)の設計・量産受託サービス、プライベートブランド製品の開発を行うプライベートブランド(PB)事業である。
「当社のお客さまの多くは製造業で、今、製造現場のDX化という共通の課題を抱えています。この課題を解決し、高効率スマート社会の持続的発展に貢献することが当社のミッションです」(図1参照)