新興国MRTの
走行試験検査も受注

日本検査
山中亜希子
総務部 総務・経営企画グループ
グループ長(右)

日本検査
バーニー・ブリジャー
執行役員 検査事業部
グローバル化推進室 室長(左)

 新たな分野での検査実績としては「MRT(大量高速輸送鉄道)」も挙げられる。例えば、バングラデシュで初めて建設されたMRTの車両走行試験の検査(144両)を21年に受注。納入された車両の走行試験検査を順次行っている。

「バングラデシュ初のMRTなので国内に試運転ができる検査員はいません。そこでフィリピンから技術者を派遣しています。彼らはUAEでMRTプロジェクトの検査を経験している精鋭です」(今野常務)。ここでも同社のネットワークが奏功した。この他、ベトナム・ホーチミン市のMRT走行試験検査も受注に向けた準備を進めている。

 同社では今、サプライチェーンを一気通貫で検査対応できる総合検査会社としてワンストップソリューションの提供に力を注いでいる。そのために「営業力の強化を図った」と、同社総務部総務・経営企画グループの山中亜希子グループ長は話す。「グローバルな関係者で進めるプロジェクトの企画や実行の調整には検査・海事・理化学試験業務を把握し、全社的な立場からの提言と実行調整が不可欠です。そこで総務部長が営業統括部担当部長を兼務し、総務部も営業活動の一角を担い、実践的に戦う体制を整えました」。

 こうした体制の下、洋上風力を含め、再生可能エネルギー関連の品質検査を通じ、日本のカーボンニュートラルに向けた取り組みにも貢献していく考えだ。

●問い合わせ先
日本検査株式会社
設立:1953年
事業内容:検査サービスの提供
〒104-0032 東京都中央区八丁堀2-9-1 RBM東八重洲ビル10階
TEL: 03-3537-3661
E-Mail : jic@nihonkensa.co.jp
URL: https://jic-global.com/