SDGs人材育成のため慶應義塾大学と連携

 増額を重ねてきた「環境ファイナンス」に加え、21年には、安価な住宅供給や基本インフラの建設といった社会課題解決プロジェクトに投融資する「ソーシャルファイナンス」も開始。

「環境」と「ソーシャル」でそれぞれ5000億ドル、合わせて1兆ドルの「サステナブルファイナンス」を、国連が掲げたSDGs(持続可能な開発目標)の目標年である30年までに提供することをコミットしている。

 大町氏は、「21年までに2220億ドルの投融資を実行しており、1兆ドルの目標に向けて順調に推移しています」と進捗について説明する(下図参照)。

 シティによるサステナビリティへの取り組みは、投融資に限らず、社会活動や人材教育の支援など、多方面にわたっている。

 日本では、19年に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスと連携協力協定を締結。協力活動の一環として、学部生を対象に「SDGsと金融」をテーマとする寄附講座を開催している。SDGsと金融のリーダー的人材を育成するための講座だ。

 この他、シティの慈善基金であるシティ・ファウンデーションと国連開発計画(UNDP)がアジア太平洋地域の若年層を対象に行っている社会起業家育成プログラム「Youth Co:Lab(ユース・コーラボ)」も、19年から日本での活動を実施している。

「シティはこれからも、金融支援だけでなく、投融資先の事業活動への助言など、さまざまな切り口でサステナビリティへの取り組みを支援していきます。グローバル金融のリーディングカンパニーとして、社会的インパクトのある役割を果たしていく考えです」

●問い合わせ先
シティグループ
〒100-8132 東京都千代田区大手町1-1-1大手町パークビルディング
URL:www.citigroup.jp