企業で活躍し、人生を豊かにすることをゴールに。「即戦力内定」を獲得する力を12週間で身につける戦略就活メソッドとはNINJAPAN
新井翔太 代表取締役社長

コロナ禍で就活は一変した。コロナが流行した当初はほぼ完全にオンラインでの選考となったが、直近では対面での選考も合わせたハイブリッドも増えてきた。就活生はそのような環境変化にどう対応すればいいのか。戦略的なキャリア構築サービスを提供する「Abuild(アビルド)就活」を運営しているNINJAPANの新井翔太社長に、最新の就活事情と内定を勝ち取るために親と子がやるべきことを聞いた。

オンライン就活の普及で1人の就活生が数十社にエントリー

 新型コロナウイルスの感染状況が徐々に改善してきていることから、企業の採用活動が活発化している。「ここ1年で企業の採用意欲が高まってきたとはいえ、就活生から見るといまだに買い手市場が続いています」と指摘するのは、NINJAPANの新井翔太社長だ。国内の新卒就職活動事情を最前線で見てきた新井社長は、常に変化する就活市場の状況を素早く捉えて分析し、就活生に正しく教えられるプロが必要だと考えて「Abuild就活」を立ち上げた。

 なぜ、買い手市場が続いているのだろうか。NINJAPANの新井翔太社長は大きな要因として、採用活動のオンライン化を挙げる。 企業は採用サイトを通じてエントリーシート(ES)や履歴書を受け付けるため、「1人の就活生が30社、40社にエントリーするのが当たり前になっていること、オンライン面接を利用する企業が増えて、企業と地方の学生との物理的な距離がなくなったことなどの理由により、競争率がとても高くなっています。就活生の親世代はバブル崩壊後の就職氷河期を体験していると思いますが、あの頃よりも状況は厳しいはずです」。

 確かに就職氷河期の頃は、履歴書は手書きだったし、企業は大学と連携して採用活動をしていたので、1人で何十社も受けることはできなかった。地方から東京や大阪に本社がある大企業へ行くのは時間も費用も相当かかった。それが今は、どこにいてもクリック一つで簡単に応募できることから、“応募者バブル”が起こっているのだ。このバブルは、まだ長く続きそうだ。

 応募が楽になったからといって、「やみくもにESを出すのは良くないと思っています」と新井社長は就活生にアドバイスする。

「なぜなら、自分がどんな業界で働きたいのか、どの企業で働きたいのかという『就職活動の軸』が定まっていないことの表れだから。例えば人の可能性を引き出す仕事がしたいという軸があったとします。それなら人材業界や教育業界を選ぶというように、やりたいこととできることを一致させやすくなります。さらに軸が明確なら、職務で採用するジョブ型にも対応しやすくなります。軸がはっきりしていないと、有名企業の内定が取れてもミスマッチが起こり、短期間で離職する不幸が起こります」

 買い手市場が続く中、就活生はどうやって激しい競争を勝ち抜けばいいのだろうか。次ページでは、就活事情を知り尽くした新井社長が、企業が自己PRで重視する「五つのポイント」について解説する。