創業125年の素材大手・宇部興産が、高付加価値のスペシャリティ化学を主軸とするUBEへと生まれ変わった。石炭産出から機械、セメント、化学と新たな事業を生み出し、1世紀を超えて進化を続けてきた基盤は、変化を求め、変化を実現させる高度な技術と、高度な人材だ。
UBE
泉原雅人代表取締役社長兼CEO
泉原雅人代表取締役社長兼CEO
総合化学大手のUBE(ユービーイー)──と聞いてもすぐにはピンとこない読者がいるかもしれない。だが、前身である宇部興産の名を聞けば、誰もが「ああ!」と膝をたたくだろう。
1897(明治30)年に山口県宇部で設立された石炭産出企業体「沖ノ山炭鉱組合」を起点とし、その後に石炭の活用先として生まれた化学・セメント・機械事業を手掛ける企業が1942年に統合されて生まれた宇部興産。同社は創業から125年、設立から80年という節目の年である2022年4月、UBEへと生まれ変わった。