社会に課題が満ちあふれている今こそ、転職の好機である

トヨタ自動車の豊田章男社長による「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」という発言がニュースになったのは、2019年5月のこと。それからコロナ禍もあり、世界の経済情勢と人々のマインドは日々刻々と移ろい続けている。今、日本企業は「雇用の流動性」についてどのようなマインドセットを有していて、転職候補者のニーズにはどのような変化が起こっているのだろうか。

JACで執行役員を務める早川徳二氏(以下、早川氏)は次のように述べる。

「今、即戦力となる30代、40代を採用する流れがさまざまな企業で加速しており、転職市場は活況を呈しています。アフターコロナの事業変革を見据え、そこを担える人材の採用に企業が本腰を入れているのです。DX(デジタルトランスフォーメーション)やSDGs、ダイバーシティといった文脈もあり、これらが昨今の企業経営のテーマになっていることも転職市場が活況を迎えている理由の一つといえるでしょう」(早川氏)

同社でエグゼクティブディビジョンのシニアプリンシパルを務める平本早池恵氏(以下、平本氏)が、転職候補者に起こっているマインドの変化を語る。