JACのコンサルタントは「両面型」である故、その逆もまたしかりとなっている。すなわち、企業だけでなく転職候補者に対しても本人が予期していなかった提案を持ち込むことが往々にしてある。JACによる本質を見据えた仕事は、時に業界を飛び越えるなど、新たに到達した地平に「穴」を見つけ出すことも可能にしているのだ。
転職活動とは自分の人生のためのプロジェクト
これまで特にエグゼクティブの転職を数多く担当してきた平本氏にも、印象に残っている案件について語ってもらった。
エグゼクティブディビジョン
平本早池恵 シニアプリンシパル
IT業界で基幹システムの法人営業を経験後、人材会社での5年間の営業を経て、2010年にJAC入社。「顧客と向き合うのではなく、同じベクトルで同じゴールを見る」という信条を掲げ、現在はエグゼクティブディビジョンにて幅広い業界の経営層(社長・役員・部門長)の転職支援に従事。
「一例ですが、担当していたクライアントのゼネラルマネジャーからご自身の転職でご相談いただいたときのことです。 結果として転職ではなく、起業の道を選ばれ、新しい会社の求人をいただいたのですが、そのご希望が『常識を覆す人』のみだったのは忘れられません。
その方は、組織の中で高過ぎるほどのパフォーマンスを出してしまう、天才故の孤独を抱えているような方でした。まずは、その孤独に寄り添い、新しい環境で一緒に働く仲間の募集要項をゼロから共に作成しました。それに合った方を探していく仕事は、大変でした。しかし、とてもやりがいがありました。エージェントとしての自分の目を信じ、とことんまで向き合い、結果として半年で4人の方を採用していただきました」(平本氏)
仕事だけが人生ではない。しかし、現実的に私たちは日々、目覚めている時間のほとんどを仕事に捧げている。そうした当たり前をあらためて見つめ直したとき、誰と・どこで・何をしていくかが本当に大切であることを実感する。
「人生において、自分のためのプロジェクトとはっきり言えるのが転職活動です。アクセルを踏むのもブレーキを踏むのも自分次第です。しかし、その助手席に同乗させていただけるようでしたら、ともに目的地を割り出し、より良いナビゲーションを行ってみせます」(平本氏)
人生の質は、日々の選択によって引き上げることができる。時に大きな選択が人生には訪れる。転職の決断もそうだ。決断から始まる転職のストーリーは、「モノローグ(一人芝居)」であってはならない。共創してくれる転職のプロフェッショナルとの「ダイアローグ(対話劇)」で進行していく必要がある。
早川氏と平本氏は、「私どもがお預かりしているのは、転職候補者の人生です」と最後に言い切った。一度きりの人生、まずはJACとの「最高のダイアローグ」から始めてみてもいいかもしれない。
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