マーケティング部 市田朋子課長(左)
自由が丘本店 小島友里店長(右)
コロナ禍の影響を受けた売り上げ低迷、慢性的な人手不足、さらには円安や原油高に起因する原材料費高騰などの影響を受け、飲食店経営は大きく圧迫されている。どの企業も喫緊の課題としてコスト削減に取り組んでいるが、思うような効果を得られていないケースも多い。しかし、あるツールを導入することで、店舗運営に欠かせないシフト管理業務を大幅に効率化し、人件費削減を成功させている例もある。「マカロン」などの看板商品で知られる洋菓子店のダロワイヨを運営する、ダロワイヨジャポンでの成功例を聞いた。
コスト高が飲食店経営の悩みの種に
東京商工リサーチが大手外食チェーン122社に対し実施した調査によれば、2022年1月から11月上旬までにメニュー価格の値上げを公表したのは82社と約7割に達している。値上げ理由の1位で約85%を占めたのは原材料費の高騰だ。以下、物流費、資源(原油含む)、人件費、円安などが挙げられている。
いずれにしてもコスト高が飲食店経営を圧迫している状況が見て取れる。コスト上昇分を価格に転嫁できる企業はまだいいが、価格に転嫁できず苦境に立たされている企業も多い。そうなると、生産性向上や幅広い費目でのコスト削減を実施していくほかない。
外部要因に左右される原材料費などと違って、人件費は比較的削減しやすいように思えるが、人手不足が深刻化する中、人材確保や離職率改善のためには、むしろ賃金を上げざるを得ない状況にあり、人件費削減は容易ではない。
ダロワイヨジャポンが運営する、老舗洋菓子店のダロワイヨも人件費削減が喫緊の課題だった。そこであるソリューションを導入することで、従来は丸1日かかっていたシフト管理が、たった2時間でできるようになり、さらに予定人件費の把握が可能になり、結果的にその削減を達成できた。次ページからは、この劇的な効率化を実現したダロワイヨの具体例を紹介していく。