ヘルスケア課題に長期的かつ持続可能な解決策を
これからの100年でノボ ノルディスクがより注力したいと考えているのは疾患に対する早期の介入・予防だ。100周年のキャンペーンスローガンである「Driving change for generations」には、世代を超えて変革を推進するとの決意が込められている。
「糖尿病の9割に当たる2型糖尿病をもつ人の中には、自分が糖尿病であることに気付かないまま重症化させ、突然の入院や、人工透析などの事態に陥ってしまう方もいます。もっと早く医療介入していれば予防できることや、しっかり治療すれば発症後でも健康的な人生を送れるという啓発を、小中学生から行うべきです」
55年に日本におけるインスリン製剤の輸入販売を開始し、80年に日本法人を立ち上げるなど日本との関係も長いノボ ノルディスクは、日本を米国、中国に次ぐ重要な市場と位置付け、事業を展開してきた。
「日本が抱えるヘルスケアの課題に、われわれは真のパートナーとして、長期的かつ持続可能な解決策を見いだす手助けをしたい。それには当社がグローバルで実施しているライトハウスプログラムが参考になるかもしれません」
このプログラムでは、ポリシーメーカーや一般企業が共に、どうすれば医療モデルを変えることができるかを考える。重視しているのはやはり予防と早期発見で、医療費の8割を占める適切な時期に適切な治療を受けていない慢性疾患患者の入院費増大を避けるための官民パートナーシップを活性化させていく。