「PCのライフサイクルが短くなっていることを踏まえ、3R(リデュース、リユース、リサイクル)を重視した製品を提供しています。再生素材の使用比率を随時上げているほか、製品の梱包箱は100%リサイクル品にし、PCのリプレースの際には適切に回収して再利用するサービスも展開しています」
デル・テクノロジーズのサステナビリティーへの取り組みについて説明する佐々木氏
この回収サービスは、非常に煩雑な作業を伴う。素材を分類するだけでも大変だが、全てがそのままPCに再利用できるとは限らないからだ。にもかかわらず、他社製品の回収にも対応する点に、同社のサステナビリティーへの取り組みの本気度がうかがえよう。しかも、そうした取り組みをレポートにして顧客企業へ提出するほか、PCを使ったときのCO2排出量の試算を機種ごとに出すサービスも行っている。
「当社は製品を通じて『人類の進歩を牽引する先進的なテクノロジーを創出し提供すること』を目標としています。企業が価値を創造するとき、そこで使われるPCが持続可能性を妨げたり、誰かを犠牲にしたりするわけにはいきませんので、調達を含むサプライチェーンの全工程で人権リスクも徹底的に管理しています」
ビジネスでの競争力を高めるパフォーマンスを引き出すだけでなく、企業にとって重要な責務であるサステナビリティーへの貢献もできる――。デル・テクノロジーズのPCは、企業がその時代に高めるべきケーパビリティーを示す“鏡”の役割を果たしているといえそうだ。