白ナンバーの自動車を使用する事業者のアルコールチェックが義務化されたものの、十分な管理体制が確立できていない企業は多い。中でも、判定の誤りやチェック漏れをいかに防ぐかは大きな課題だ。その解決策として注目されている革新的なサービスがある。

 飲酒運転根絶のため、2022年4月に義務化された白ナンバー車を使用する事業者による運転者のアルコールチェック。

 事業者が選任する安全運転管理者が、運転前後の運転者の状態を「目視等」で確認することが義務付けられた。しかし、酒気帯びか否かを“感覚”だけで判定するのは、実際には難しい。確認の義務は果たしても、判定が誤っていれば、酒気帯び運転をさせてしまい、取り返しのつかない事故につながる恐れがある。

 また、確認の記録と、1年間の記録保存も義務付けられるようになったとはいえ、うっかりチェック漏れや記録漏れをしてしまうリスクも皆無ではない。

チェック漏れ、記録漏れがほぼなくせる

 判定ミスをなくすためには、人間の感覚ではなく、やはりアルコール検知器を使ってチェックをするのが有効だ。それも、できることなら判定結果が自動的に記録され、リアルタイムで安全運転管理者にも共有される仕組みを備えていることが望ましい。これらの機器や仕組みがあれば、判定の誤りや、チェック漏れ、記録漏れを、ほぼなくせるからである。

 そんな確実性の高いアルコールチェックの機能を備えているのが、ユビテックの安全運転支援サービス「D-Drive」だ。

 このサービスは、アルコールチェックの他、運転日誌管理、運転者の健康管理、危険運転検知・防止など、安全運転管理を包括的に支援するため、22年9月にリリースされた。

ユビテック
技術管掌役員補佐 新規事業開発部
羽鳥敦久部長

「サービスメニューは順次増やしており、23年3月時点では、酒気帯び確認・自動記録、運転日誌自動作成の二つのサービスを提供しています」と語るのは、同社技術管掌役員補佐で新規事業開発部の羽鳥敦久部長だ。

「D-Drive」の酒気帯び確認・自動記録サービスは、アルコールチェッカーとスマートフォンを無線接続し、運転者がアルコールチェックを行うと、その記録がスマホからネットワークを経由してクラウド上に自動記録されるというもの。

「アルコールチェッカーを使用することで、確認作業が効率化し、目視による判定の誤りも防止できます。しかも、結果は自動記録されるので、紙にまとめる手間がなくなり、チェック漏れや記録漏れも、しっかり把握できます」(羽鳥部長)

 スマホとアルコールチェッカーがあれば、運転者が自分で検査・記録できるので、直行・直帰も可能となる。働き方を改善する効果も期待できそうだ。

※1 2023年9月提供開始