車載機の技術を生かして社用車のエンジンをロック

 ユビテックは、22年9月の「D-Drive」のリリース時に、酒気帯び確認・自動記録を「D-Drive」最初のサービスとして提供開始した。

 きっかけは、21年6月に起きた千葉県八街市での飲酒運転事故である。痛ましい事故を知って「われわれにできることはないか?」と考えた同社は、自社の独自技術を生かして、飲酒運転をほぼなくせる“実効力”の高い安全運転管理サービスを開発することにした。

事故防止の“実効力”を高める安全運転支援サービスユビテック
IoT事業第1部
岡﨑高志部長

「オリックスグループの中でもテクノロジー関連の事業会社であるユビテックの強みは、グループ会社が提供するカーシェアリングやテレマティクスのための車載機開発で、長年の歴史と高い技術を持っていること。その強みを生かして、酒気帯び確認が完了しないと、エンジンのロックが解除されないようにする車載機の開発を目指しました」と語るのは、同社IoT事業第1部の岡﨑高志部長である。

 現在、提供している酒気帯び確認・自動記録のサービスは、その目標に向けての“通過点”であり、23年9月には、アルコールチェックを済ませた運転者だけが社用車のエンジンをかけられるようにする車載機を、顧客の要望に応じて選択・搭載できるようにする。

 岡﨑部長は、「カーシェアリングの車両に搭載されるエンジンロック用車載機の技術を応用したものです。多様な車両への対応実績があるので、メーカーやガソリン、水素、電気といったエネルギー種別を問わず、ほぼ全ての車両に搭載できます」とそのメリットを語る。