当初はフリースペースに一般的なコーヒーマシンや置き菓子を設置して"潤滑剤"にしようと考えたが、それではあまりにもありきたりだ。従業員が集まりたくなるような、求心力のある取り組みはないかと探し、同プログラムに行き着いた。
「導入前は、出勤時や昼休み後に近隣のカフェやコンビニで購入して戻ってくる従業員がいました。それなら社内で『スターバックスのコーヒー体験』ができれば非常に喜ばれるのではないかと考えたのです」(内河執行役員)
コーヒーを飲みながら
「1on1」ミーティング
今年2月半ばに導入。早々から、「毎日おいしいコーヒーが飲めるようになった。ありがとう」という声がメンテナンスを担当する総務部宛てに届いているという。
(左)住信SBIネット銀行 内河直也執行役員
(右)住信SBIネット銀行 社長室 高橋 巧室長
(右)住信SBIネット銀行 社長室 高橋 巧室長
さて、本来の目的であるコミュニケーションの活性化はどうなのか。同行社長室の高橋巧室長は「コーヒーマシンの前で順番待ちをしているときなどに雑談、つまり他部署の人との『偶然のコミュニケーション』が生まれています」と話す。「定期的に上司と部下が1対1で話し合う『1on1』ミーティングでも、コーヒーでリラックスした雰囲気がつくられています。私の例でいうと、担当役員(社長)とのミーティングの際にコーヒーを用意して喜ばれています」。初日から170杯、今では毎日200杯以上のコーヒーが飲まれているという。
「この数は従業員満足度が向上していることを示していると思います。アイス飲料がおいしい季節になれば、さらにカフェスペースに集う人が増えるはずなので、コミュニケーションが活発化して、そこから新しいアイデアが生まれることを期待しています」と高橋室長は期待を込めて語る。