環境保護団体の間では、化石燃料を燃やすため、PHVは環境対応車としてなお十分ではないとの意見が支配的だ。業界アナリストからも、テスラ車をはじめ純EVへの関心が急速に高まっている中で、PHVに商機があるのか疑問視する声が聞かれる。

 PHV市場にとっての大きなリスクは規制の行方だろう。例えば、カリフォルニア州は電動化への移行を義務づける規定においてPHVを制限、もしくは除外する方向へと向かっている。

 トヨタの佐藤恒治社長は21日、「BEV(バッテリーEV)がスピードを上げて普及していく地域と、もう少し時間がかかる地域の両方がある」と述べ、PHVへの投資は電動化への移行を実現する現実的な方法だとの考えを示した。

 また、トヨタの目標はPHVの航続距離をできる限り純EVに近づけることだと佐藤氏は説明した。トヨタは今月、EVモードで200キロ以上走行可能なPHVを開発する計画を明らかにしている。

 佐藤氏は「PHEVの捉え方を変えていきたい」と述べた。

 EV充電拠点は世界的にまだ不足しており、充電設備があったとしても、問題を抱えていることが多い。調査会社JDパワーの報告書によると、米国では昨年、公共のEV充電拠点で約2割は充電できないケースが発生した。

 米国では、先月のEV平均価格が5万8940ドル(約790万円)となっており、ディーラー関係者はEV本格普及への障害になっていると話している。これに対し、プリウス・プライムは3万3445ドルからだ。

 シカゴ周辺でディーラー網を家族経営するハンリー・ドーソン3世さんは、航続距離の制限や充電の問題による大変さを十分に理解できていなかったことが分かり、多くの顧客がEVを返却すると話す。「そこから、ハイブリッドについて問い合わせる」

 PHVは世界のライトビークル(乗用車・小型商用車)販売の約4%に過ぎないが、近年は増加傾向にある。昨年のPHV販売台数は前年比46%伸びた。コンサルティング会社EVボリュームズが分析した。これに対し、EVは59%増だ。

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