チャールズ・シュワブのウォルト・ベッティンガー最高経営責任者(CEO)Photo:Justin Sullivan/gettyimages

 米銀行セクターが危機に見舞われていた3月、米企業の幹部や取締役が自社株の買い増しに走っていたことが分かった。年内の株式市場の持ち直しを予感させる動きだ。

 内部関係者による売買データ・分析を手掛けるワシントン・サービスによると、600社を超える企業の幹部・取締役1000人以上が3月に自社株を購入した。これは個人および会社ベースともに昨年5月以来の高水準だ。内部関係者らの売却に対する購入の比率も先月、昨年9月以来の高水準に達したという。

 特に金融機関による買いが目立った。3月には米銀3行が相次ぎ経営破綻に追い込まれ、国際金融システム全体に衝撃が走ったものの、幹部らは株価の急回復を見込んでいたことがうかがわれる。