米国では現在、30モデル以上のPHVが販売されている。米財務省が4月17日に公表したリストによると、フォードとステランティスのPHVは、EV税控除(全額・一部含む)の適用要件を満たした16モデルのうち六つを占める。

 米国では、フォードのスポーツ用多目的車(SUV)「エスケープ」や現代のクロスオーバーSUV「ツーソン」など、新型PHVの投入が続く。トヨタは今月、さらなるPHVの発売を予定していると明らかにした。

 とはいえ、中国に加え、米国や欧州の一部でも純EVの販売が拡大に向かう状況下で、PHV市場の持久力を巡っては疑問も生じている。ゼネラル・モーターズ(GM)は純EVの開発に資金を投じる方が投資効率が良いとして、米国では今後ハイブリッド車は投入しない考えを示している。

 ムーディーズ・インベスターズ・サービスは最近の報告書で、2030年の世界販売に占めるPHVのシェアについて全体の7%と予想し、従来の9%から下方修正した。半面、純EVは同時期に全体の約3割を占めるまでになるとし、従来の約25%から引き上げた。

 ムーディーズはその理由の一つとして、ハイブリッドがエンジンと電力モーターの両方を搭載している点を挙げ、「余分な推進システムを生産するコストの高さ」を指摘している。

 カリフォルニア州では、新車登録に占めるPHVの割合が約3%で頭打ちが続く一方、EVは昨年、新車登録の6台に1台を占めるまでに急拡大した(カリフォルニア州新車ディーラー協会調べ)。

 同州では2026年モデルから、販売する自動車の35%をゼロエミッション車(ZEV)とすることが義務づけられる。PHVがゼロエミッション車と認められるには、EVモードで50マイルの航続距離が必要であり、また各メーカーが販売するゼロエミッション車のうち、PHVが占める割合は2割が上限となる。

 カリフォルニア州新車ディーラー協会のブライアン・マース会長は、EVモデルの普及や自動車メーカーが掲げる純電動化戦略が、消費者にEV購入を促しつつあると話す。「EVを試してみようという方向に影響を与え始めている」

 もっとも、マース氏自身はPHVを好む。今の車は4台目のPHVで、純EVモードの航続距離は約40マイルだという。

 「通常の通勤にはEVモードで運転し、(環境問題への取り組みで)自分の責任は果たしていると感じられると同時に、長距離運転では別の選択肢を確保できる」と話すマース氏。「私にとって、これは理にかなっている」

(The Wall Street Journal/River Davis)

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